7月25日に前選挙委員会委員3人に4年の実刑判決が下された際に、判決に対して法定限度を超えた中傷発言があったとされる市民14人、及び実刑判決が下された前委員3人に差し入れを届けに現れた事により、判決に不服を持つ市民の悪感情を煽ったとされるチューウィット・ガモン・ウィシット氏に対する判決公判が3日刑事裁判所で開かれ、市民側4人(男1人、女3人)に対して執行猶予無しで禁固を命じる決定が下されました。
尚、収監を命じられた4人は17時までに控訴期間中の保釈が認められています。
収監を命じる決定が下されたのは、タクシン支持派市民団体幹事で仏教系大学の助教授の職にあるサティヤン・ウィプロムマハー氏他3人で、刑事裁判所側はサティヤン氏が集まった市民等を煽動し過激な中傷発言を煽り裁判所の権威を汚したとして3ヶ月間の禁固を、また他の3人に対しては、自ら過ちを認めているものの、中傷発言や脅迫発言を繰り返し、集まった市民を煽動し、更に内1人は雇われて煽動行為に荷担した疑いがあると指摘した上で1ヶ月の禁固を命じました。
一方、チャート・タイ党暫定副党首のチューウィット・ガモンウィシット氏に対しては、本人が過ちを認めている事を考慮し処分保留の1年間の観察処分が、また、他の市民10人の内、4人に対しては、裁判所の敷地内での発言や行動から1ヶ月間の禁固が適切であると判断した上で、前科が無いことを考慮して1年間の執行猶予が、6人に対してはチューウィット氏と同様に処分保留の1年間の観察処分が下されました。
因みに、今回の決定に先立って一部の市民側は、チューウィット氏が現れなかったらこのような事は起きなかったと、全てを氏に責任転嫁し情状酌量を得るという戦略をとっていたようですが、ネーション・チャンネルのガノック氏(ch9のクイ・クイ・カーオやch7の朝のニュースにも出演)は1日の放送の中で、責任転嫁戦略に出た市民の多くが貧困者キャラバンとタクシー関連団体が煽動したネーション本社ビル封鎖事件等のプロ・タクシン系活動でも「顔なじみ」な顔であると指摘した上で、「こいつ等は嘘つきだ」と指弾していました。また、判決後の放送では、禁固刑を受けた女性の写真が映った際に、さりげなく「やはりこいつか」と独り言のように言っていました。
尚、同様に判決を中傷したとされるタクシン暫定首相顧問弁護士のタナー・ベーンヂャティグン氏に関しては、本人が法定で争う姿勢を見せている事を受け、別途公判が開かれる予定になっているようです。