タクシン暫定首相は11日、現状では比例代表区の名簿順位1位の候補者として10月15日に予定されているやり直し総選挙に出馬する予定になっている事を明らかにした上で、最終的に候補者受付が始まる9月5日か6日に明確になるだろうと語りました。
しかし、比例代表順位が仮に一位であったとしても、それが首相に就任する為の条件には為り得ず、比例代表順位に関係なく法律に則った下院議会の手続きで選出された者が首相になることが出来ると語り、いたずらに名簿順位一位と首相続投を結びつける事がないようマスコミに釘を刺していました。
また、タクシン暫定首相は、やり直し総選挙後に再度内閣の組織を委ねられた場合は、政治改革推進のみに専念する暫定内閣を組織するのか、それとも任期全うを視野にいれた通常の内閣を組織するのかとの質問に対しては、現状ではまだ決心が付いていないと語り明確な回答を避けていました。
タクシン暫定首相は、無効となった4月2日の総選挙の際に、仮に内閣の組織を委ねられた場合は、政治改革に専念する為の内閣を組織し、政治改革終了後に下院議会を再度解散させる方針を公約の一つに掲げていました。また、その際に野党や学識経験者等を包括した政治改革を実現させるための挙国一致内閣構想が発表されていました。
一方、やり直し総選挙で比例代表区からの擁立を辞退するのではないかと伝えられている同党のスラナン・ウェーッチャーチーワ氏(暫定首相府大臣、アピシット民主党党首の年上の従兄弟)は11日、党創立時からのメンバーとして総選挙まで全力を挙げて党友の選挙活動の支援にあたるとしたものの、総選挙後に関しては党首であるタクシン暫定首相から与えられる任務及び政治情勢に基づき今後の身の振り方を決断するつもりであると語り、総選挙後の政界引退に含みを持たせていました。