タクシン暫定首相は12日朝放送された定例政見放送の中で、自分に対して批判的なマスコミに対して恨み言をつらつらと述べました。
嘗て国王が「他人の意見を認めず、自分だけが正しいと信じている者が一方的な発言を展開する場として利用している」と語り不快感を示していた定例政権放送の中でタクシン暫定首相は、先に行われた東北部への公務視察訪問の際に実際には「バンコキアンの中には良からぬ考えを持つ者の言葉に容易に騙される者もいる」と発言したにもかかわらず、それが一部マスコミによって「高学歴なバンコクキアンは、良からぬ者の言葉に騙されやすい」と発言した歪められて報じられたと不快感を示した上で、マスコミ、特に一部の新聞が自分のやることなすこと全てを非難の対象にし、更に自分の発言を意図的に歪めて報道していることに遺憾の意を表明した上で、マスコミに対してあらためて公正な報道を心掛けるよう要請しました。
一方、日頃から反タクシン運動はマスコミが公正な報道を心掛けていない為に発生していると語っているタクシン暫定首相による今回の発言に関してタイ新聞記者協会のピチェート副事務局長は、まず同暫定首相は、常に主権者たる公民の監視・批判に晒される一国の指導者という公的な立場にある事を自覚し、日頃から公明正大を心掛け、国民からの疑問に対して常に明確な回答を示す姿勢を見せるのが本筋であると指摘していました。