タクシン暫定首相は17日、独立機関による法律で規定された権限を越え政治に介入する行為が国に危機的な状況をもたらしていると語り、暗に国王の意向を受けた司法による不安定な政治情勢解決の取り組みを非難しました。
この発言は"公務視察訪問"の一環として訪問したピッサヌローク県ナコン・タイ郡内に於ける住民等を前にした演説の際に為されたもので、過去に憲法を超越した所に存在している徳があるカリスマが政治情勢の悪化を招いたと発言して波紋を投げかけたタクシン暫定首相は発言の中で、ルールに則っている限りは誰もが己の意見を表明することが出来、更に社会に混乱をもたらす事無く国民の意思を表明する最たる手段が投票による意思表示であるとした上で、選挙のルールに則り負けた者は自ずと消滅し、勝利した者が国民の意思を代表する政府を組織し、国民の協力の元で問題解決に取り組むことで、社会混乱は自ずと解決するとの認識を示していました。
その上でタクシン暫定首相は、独立機関が何らかの変化をもたらすために己の権限を越えた行動に出ることは、民主主義の精神に反する危険な事であり、国民全てが一丸となって(総選挙を通して)民主主義を前進させる事が重要であると語りました。