2006年08月20日

暫定首相、パラゴンで反対派市民の罵声攻撃に遭う

 19日午後、国王在位60周年を記念した書籍やVCD販売開始関係のイベントに出席する為に都内にあるサイアム・パラゴンを訪れたタクシン暫定首相は、居合わせた反タクシン派の市民等から「悪者は去れ」、「お前の様な奴が国王関係のイベントに出席する資格は無い」、「国を食い物にする奴」等々と罵声を浴びせられさんざんな目にあったようです。

 以前、シーロム通りのトリニティーで市民等から罵声を浴びせられた際には努めて余裕の表情を見せていたタクシン暫定首相ですが、今回は虫の居所が悪かったのか、マスコミに対して「あいつ等は民主主義とは何かを理解していない愚かな奴らだ。言いたいことがあれば選挙で意思表示するればいい。それが民主主義というものだ」と不快感を顔に浮かばせながら語っていたようです。

 その後パラゴン内では、反タクシン派の市民とタクシン支持派の市民との間で衝突が発生し、反タクシン派の大学生1人が「この様な非礼な奴らに対しては厳格に法を執行するべきである」とのタクシン暫定首相の意向を受けたボディーガードにより警察に連行されたようです。

 因みに4月にチァン・マイで発生した民主党の立会演説会妨害事件に関与した「民主主義を理解しない、非礼な(タクシン支持派)住民」に対して厳格に法を実行しろとのお言葉はタクシン暫定首相の口からは聞かれていないですね。

 それにしても、最近やたらと民主主義という言葉を口にするタクシン暫定首相ですが、それだけ自分を超える権威側の動きが気になっているということなんでしょうかね?

posted by Jean T. at 02:00| 市民集会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

暫定首相、国民に対して5年間の成果に理解を求めると共に投票へ行くよう訴える

 タクシン暫定首相は19日朝放送された、総選挙前最後の放送となる定例政見放送の中で、自身は政権を委ねられてから5年間に渡り国民を中心におき常に民主主義の精神に則り行政を進め、特に貧困対策で顕著な成果を上げてきた事を強調し、国民に政府の成果に理解を求めると共、国民の意思を代表する新政府を組織する為にも国民は10月15日に予定されている総選挙の投票に必ず行くべきであると訴えました。

 また、9月28日に正式開業が予定されているスワンナプーム新国際空港に関しては、18日に開かれたスワンナプーム国際空港開発委員会の席上で9月15日をもって商業フライトの利用を認め、正式開業日である9月28日未明3時をもってドーン・ムァン国際空港を離着陸する全ての商業フライトをスワンナプーム新国際空港へ移転させる事が再確認された事を明らかにしました。

 尚、ドーン・ムァン国際空港を離着陸する全ての国内線を9月15日に移転させる計画に関しては、あくまで各航空会社の自主裁量に委ね、移転を義務づける方針は無いことを明らかにしていました。

 一方、先に行われた北部5県内の公務視察訪問に関しては、直接各地の住民が置かれている状況や各地の行政の状況等を自らの目で確認し、今後の政策・対策面や当局側の取り組みの改善に資する事が出来る有意義なデータを得ることが出来たと語っていました。

posted by Jean T. at 02:00| 解散・選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

バンハーン氏、次期首相就任の密約が存在するとの報道を否定

 チャート・タイ党のバンハーン党首は19日、やり直し総選挙後に首相になるという考えは持っていないと語り、タクシン暫定首相との間で次期首相に就任するとの密約が交わされているとの一部報道を否定しました。

 19日に74歳の誕生日を迎えたバンハーン党首は発言の中で、下院議会内で300議席以上を獲得し単独政党政権を結成するのは困難な話で、また自分の希望としてやり直し総選挙では小選挙区制から立候補したいとの意向を持っていると語り、次期首相に指名される期待は殆ど持ち合わせていないと語っていました。(複数政党で議会内で300議席以上を確保し連立政権が結成された際には首相にもなり得ると暗に示唆したとも取れるかもしれません)

 この発言に先立って、19日付けのネーション紙等の一部紙面が、タイ・ラック・タイ党及びチャート・タイ党の消息筋から情報として、やり直し総選挙後に両党で連立政権を組織する際に予想される外野からの政治的な圧力を交わすための一つのオプションとして、バンハーン党首を連立政権の首相に据える事がタクシン暫定首相との間で確認されており、また現中銀のプリディヤトーン総裁が経済関連の閣僚ポストに色気を見せていると報じていました。

posted by Jean T. at 02:00| 解散・選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

携帯電話を使用した大規模な破壊活動の可能性を警告

 情報当局は19日、南部国境三県域内で住民が所有する携帯電話が盗難に遭うケースが頻繁に報告されている事を明らかにした上で、既に使用者登録がされている盗難携帯電話を使用した広域に渡る大規模な破壊活動が、分離主義組織の連合体統括組織であるブゥーサートゥーの結成宣言記念日である8月31日を中心に計画されている恐れがあると警告しました。

 一方、陸軍最高司令官のソンティ・ブンヤラッグリン大将は18日、南部に於ける一連の不穏な動きに共産主義者が関与していると報じられていることに関して、共産主義組織の復活は確認されていないとした上で、過去に共産主義運動に関与した者が何らかの相互利益協定を一味側と結んだ上で武器庫襲撃・強奪事件等の計画段階に関与していた疑いがあることを明らかにしていました。

posted by Jean T. at 02:00| 南部情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

食堂に向け銃を乱射、二人が重傷を負う

 18日19時過ぎ、パッターニー県県都内ルー・サミレー地区内で、バイクに乗った二人組が幹線道路脇にある食堂に向け銃を乱射し、店内で友人等と飲食中だった16歳と41歳の男女が重傷を負わせた上で、不審物を店の前に置いて逃走するという事件が発生しました。

 尚、当局側の調べにより放置された不審物は偽爆弾だったことが確認されているようです。

 一方、ヤッラー県ラーマン郡内では19日7時過ぎ頃、バイクで路上を走行中だった村長が、バイクに乗った二人組に銃撃され殺害され、所持していた拳銃を強奪されるという事件が発生しました。

 またナラーティワート県内では、同日朝にヂャネ郡内でゴムの樹液の採取作業に向かうためにバイクで路上を走行中だった55歳のイスラム系住民男性が、橋のたもと付近に潜んでいた人数不明の一味に銃撃され死亡するという事件が、まら18日夜半にはバーヂョ郡内で家の前で家人等と談笑中だったイスラム系住民男性が、付近に潜んでいた人数不明の一味に銃撃され死亡するという事件が発生しています。

 更に19日未明には、ナラーティワート県県都内のナラータット・ビーチ沿いにある食堂二件が何者かにより放火され、何れも全焼するという事件が発生していますが、幸い人的な被害は確認されていないようです。

posted by Jean T. at 02:00| 南部情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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