民主主義市民連合傘下のタクシン体制打倒市民ネットワーク幹部のサンキット・ピリヤランサン氏(ラーチャパット大学ヂャントラガセーム校大学院院長)は20日、19日午後に都内にあるサヤーム・パラゴン内で反タクシン派市民とタクシン支持派市民との間で発生した衝突の際に、反タクシン派市民の一部が屈強な体躯の男に暴行を受け負傷を負ったとして、顧問弁護士と相談の上警察に被害届を提出する方針を明らかにしました。
尚、警察への告発は、被害を受けた市民等の診断書を揃えた上で、23日10時に行う方針であるようです。
また、タクシン体制打倒市民ネットワークが記者会見を行っている際に、タクシン暫定首相の独自基準では"民主主義の理解者"という事になるらしいタクシン支持派の市民が記者会見が行われていたラーチャパット大学ヂャントラガセーム校の建物の前にあつまり、大声を上げてサンキット氏や、参加していた学識経験者等に罵声を浴びせ、約一時間に渡って反タクシン派市民との間で舌戦を展開する場面が見られたようですが、最終的に警察が間にはいり混乱は収まったようです。
因みに今回集まったタクシン支持派の市民の多くが都心部出身者だったたせいか、タクシン暫定首相が民主主義の良き理解者であると絶賛している地方部の支持派の間では定番となっている小石や水が入ったペットボトルを反タクシン派に向けて投げつけるといったような"民主主義的"な意思表示手段に出ることは無かったようです。
GMMグラムミー社やCPグループ、キング・パワー・グループやネスカフェ等のタクシン体制を支持し、支援する企業の不買運動の開始を予告したグループとしても知られるタクシン体制打倒市民ネットワークは、タクシン体制下に於ける汚職問題の告発活動やタクシン体制支援者のタクシン離れ促す活動を通して非暴力によるタクシン体制の打倒を目指している団体。
一方、タイ・ラック・タイ党のヂャトゥポン副報道官は20日、王室関連の行事が行われていたサヤーム・パラゴン内で反タクシン派の市民がタクシン暫定首相に罵声を浴びせ、更にタクシン支持派市民との間で衝突を引き起こした事は、タイ人らしからぬ時と場所をわきまえない極めて不適切な行為であると非難していました。
ヂャトゥポン副報道官によると、総選挙の公示以降に更に同様な行動が予想されるとして、かかり行為を未然に防ぐために党内で対策を協議する方針であるとのこと。