2006年08月25日

暫定首相、暗殺計画には4人の陸軍将校が関与

 タクシン暫定首相は25日、24日に発覚した暗殺計画に4人の現役・退役陸軍将校が関与している事を明らかにしました。

 尚、関与しているとされる4人に関する詳細は明らかにされていませんが、いずれにしても民主主義市民連合幹部のヂャムローン・シームゥアン少将は計画とは無関係であると発言していました。

 また、今回の暗殺計画に関して各界から自作自演疑惑が指摘されている事に関しては、もし自作自演だったら、自分がカンボジアへ公務訪問した際に同じ車が空港で目撃されていた事に対して説明が付かないだろと語り強い口調で否定していました。

 一方、バンコク都内に非常事態令を布告する可能性に関しては、タクシン暫定首相は未だ必要な時期ではないとして可能性を否定していました。

 因みに、今回の"暗殺計画"発覚を受けタクシン暫定首相及びタイ・ラック・タイ党が、"身の安全の確保"の為に同暫定首相の選挙応援の為の地方遊説の回数を減らす方針を明らかにしているようです。(同情票を狙っているのでしょうか?)

(タイ時間 12:00掲載 15:20最終更新)

posted by Jean T. at 17:18| 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

タワッチャイ中尉は第10期組陸軍将校付きの事務官だった

 民主主義市民連合幹部のソンティ・リムトーングン氏は25日朝、タクシン暫定首相を暗殺する目的で大量の爆発物を積んだ車を運転していた容疑で逮捕されたタッチャイ・グリンチャナ中尉がタクシン暫定首相に近い所謂第10期組と呼ばれる陸軍将校付きの事務官に異動になっていた事を明らかにした上で、この異動の背景に同中尉を陥れることによりワンロップ大将を"やらせ"の暗殺計画の首謀者に祭り上げたいとの思惑があったのではないかと指摘しました。

 尚、ワンロップ大将は24日に、タワッチャイ中尉が過去に運転手だった事を認めた上で、最近は南部国境三県方面の情報収集任務にあたらせていたことを明らかにしていました。

 一方、同幹部のヂャムローン・シームゥアン少将は、今回の暗殺疑惑は100%やらせであると断定した上で、自分と同じ第7期組のワンロップ大将を首謀者に祭り上げることにより民主主義市民連合の信用失墜を狙うと共に、タクシン一族のシン社所有株式をテマセクに売却した問題に絡んで、グラープ・ゲーオ社なる国外代理人の名前が浮かび上がっている問題から国民の目をそらしたいとの思惑があったのではないかとの認識を示していました。

 仮に、グラープ・ゲーオ社経由で株式の売買が行われていた事が確定的になった場合は、タクシン一族は容赦なく取引にかかる利益にかかる税金を納めなければいけなくなり、より脱税疑惑を強固なものにしてしまうことになるようです。

(タイ時間 13:00掲載 15:15最終更新)

posted by Jean T. at 17:14| 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

チャワリット元首相、暫定首相は忍耐強く、建設的な発言を心掛けるべき

 元首相のチャワリット・ヨンヂャイユット大将は24日開かれたセミナーの席上で、政界内で意見対立が発生する事は政界が発展していく上で起こりえる普通の事で、タイ社会が与えた試練の様なものであると指摘した上で、政府及び国家の指導者は起きたことに対して責任を示す姿勢をみせると共に、特にタクシン暫定首相は不必要に対立を煽らない為にも忍耐強く、建設的な発言を心掛けるべきであると指摘しました。

 また、チャワリット元首相は、現在の政治情勢の根本原因に制度的に不公正な政治や行政があるとして、タクシン暫定首相の政界引退だけでは情勢は解決し得ないとの認識を示していました。

posted by Jean T. at 03:03| 解散・選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ミニバス100台が道路を封鎖し抗議

 24日未明、バンコク大量輸送公社の委託契約に基づき定期路線を運行しているバスやミニバス約100台が、ウォン・ウィアン・ヤイの交差点を封鎖し、法律に反して競合路線を走行している乗り合い小型四輪車(ロット・シーローまたはロット・スバル)の摘発強化を要求し、最終的に運輸省側が9月末までに乗り合い小型四輪車に対する規制方針を明確にする事を約束した事を受け、昼前に散会しました。

 民間委託運行バスと乗り合い小型四輪車の路線競合問題に関しては、先に運輸省側が乗り合い小型四輪車に対する規制の強化を約束していましたが、それを不服とした乗り合い小型四輪車関係団体側が反発し、当時一時政界引退中だったタクシン暫定首相の私邸前で抗議活動を行い、タクシン暫定首相の一存で運輸省に規制方針の見直しが命じられ、問題が振り出しに戻るという経緯を辿っていました。

posted by Jean T. at 03:00| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

歩道橋連続殺傷事件の容疑者を逮捕

 首都圏警察本部ルムピニー署は24日、都内サーラシン通りに架かる歩道橋上で22日に発生した連続殺傷事件に絡んで23日までに18歳の男を22歳の男性を刺殺した容疑でチョンブリー県シーラチャー郡内で逮捕した事を明らかにしました。

 今回の逮捕は、22日2時過ぎに発生した22歳の男性が刺殺された事件に絡んで逮捕された4人組の証言で男の名前が浮かび上がり実現したもので、男は警察に対して、被害者の男性とは過去に喧嘩になったことがあり、当日は偶然被害者の男性が携帯電話で話ながら歩道橋を降りてくるのが見えたため、以前の喧嘩のケリを付けるために男性に挑み、その際にナイフで男性を刺し殺害してしまったと証言しているようです。

 尚、刺殺事件の約2時間前に同じ歩道橋で発生した28歳の男性が何者かに棍棒状のもので殴られ金品を強奪された事件とは無関係であると証言しているようです。

posted by Jean T. at 02:59| 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ヤッラーで70歳の仏教系住民男性が銃撃され死亡

 24日7時頃、ヤッラー県県都内で70歳の仏教系住民男性がバイクで路上を走行中に、バイクに乗った二人組に銃撃され死亡するという事件が発生しました。

 また23日夜半には、パッターニー県トゥンヤーンデーン郡内で、帰宅の為にバイクで路上を走行中だった26歳のイスラム系住民男性がバイクに乗った二人組に銃撃され負傷を負うという事件が発生しています。

posted by Jean T. at 02:58| 南部情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

バーン・プーでバイクで通り過ぎざまにカバン等を強奪していた夫婦を逮捕

 警察は23日未明、サムット・プラーガーン県県都内のバーン・プー工業地帯内で、バイクで通り過ぎざまに歩行者が所有していたカバン等を強奪した容疑で26歳と19歳の夫婦を逮捕し、ナンバーが外されたバイクや現金1,050バーツ、クレジットカード6枚や腕時計1点、女性用のショルダーバック1点を押収しました。

 調べに対して夫婦は、麻薬を買ったり夜遊びに出かけるお金欲しさに、これまで10回以上同様な犯行を繰り返してきたと証言しているようです。

 夫婦の直接の逮捕容疑は、23日17:30頃に仕事を終え帰路に就いていた34歳の会社員女性が所有していたショルダーバックをバイクで通り過ぎざまに強奪した容疑。

posted by Jean T. at 02:57| 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

メーソートの国境橋、25日に通行再開

 改修工事の為車両通行禁止措置が講じられていたターク県メーソート郡とミャンマーを結ぶ国境橋の改修工事が完了し、25日から全面通行が再開される事が明らかになっています。

 尚、改修工事期間中に通行禁止措置が講じられていたのは、10輪車両及びタンク車等の10トンを超える車両に限定されていたようです。

posted by Jean T. at 02:56| 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

暫定首相、爆破計画を二週間前から知っていた

 タクシン暫定首相は24日、約二週間前に自分を狙った暗殺計画があるとの情報を得、計画の背後関係に関しても既に承知している事を明らかにした上で、詳細に関しては警察側の捜査結果発表を待って欲しいと語りました。

 また、タクシン暫定首相の発言に先立ってスラポン暫定政府報道官は、既に事件の首謀者を含む背後関係を掌握している事を明らかにした上で、24日午後に国内安全保障会議を緊急招集し善後策を協議する方針を明らかにしていました。

 尚、逮捕されたタワッチャイ・グリンタナ中尉は、ワンロップ大将付きの運転手だった事は認めたものの、事件との関係に関しては、単に300バーツ(報道により200バーツ)で雇われて現場に行くように言われただけで、爆発物が積んであることは知らなかったと語り暗殺計画との関係を否定しているようです。

 一方、首都圏警察本部のウィロート本部長は24日午後、爆発物を積載した車両がタクシン暫定首相が首相官邸に向かう際に使用する路上で発見されていることから、通行中の暫定首相車両を狙った可能性が高いとの認識を示しました。

 尚、車のトランクから発見された爆発物は、C4プラスチック爆弾3.5ポンド、TNT10.75Kg、遠隔操作用回路等で構成され、実際に使用された場合は少なくとも半径1Kmの範囲に被害を及ぼし、特に半径30-50mの範囲に甚大な被害をもたらす恐れがあったと見られているようです。

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 初期報道では、発見された爆発物には導線が繋がれておらず爆発させる事ができる状態には無かったと報じられていたにもかかわらず、タクシン暫定首相が暗殺計画を承知していたと発言して以降の報道から爆発物の威力を強調する当局側の発言が目立っていること、また、過去にクーデター未遂に関与した疑いがもたれ、またプレーム元首相に対するクーデター未遂で国外亡命した事があるマヌーングリット・キッティキカチョーン少将(元上院議長)や民主主義市民連合幹部のヂャムローン・シームゥアン少将と親交がある(確か士官学校時代の同期同士?)、当局側に取っては暗殺計画の存在を社会に訴える上で非常に都合がよいワンロップ大将の名前が急浮上している事を考えると、政府による軍幹部人事の介入に不満を抱く層や反政府層を弾圧する為の強力なカードを手に入れる為に政府・当局側が仕掛けた自作自演の可能性も指摘できるかもしれません。

 また、車が発見された当時車内に二人いた男の内、現在逃走中とされる男に関する報道が、追跡状況を含め殆ど為されていない事も気になります。 (ついでに警察幹部やタイ・ラック・タイ党による小政党買収疑惑事件でも名前が出た防衛大臣参謀付きのトライロン君までが、堰を切ったように暫定首相の暗殺計画があったという話は本当だと発言しているのも出来すぎな気が。。)

 更に、テロ目的で爆弾を積んでいるような車が、警備関係者の注目を集めて貰いたいかのように暫定首相の私邸付近を行ったり来ていたりするような行動を取ることはあり得ないと指摘し、当局側が主張する暗殺計画説に疑問を呈する声もあるようです。

 また、同様に、反タクシン派弾圧の為に非常事態令を適用する大義名分作り(プラソン元国家安全保障会議事務局長)との指摘や軍幹部をタクシン色一色にする為の自作自演という指摘も安全保障関係者から出ているようです。

(タイ時間 14:25掲載 23:55最終更新)

posted by Jean T. at 01:55| 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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