2006年08月30日

民主党、コンサック暫定国務大臣の弾圧発言を非難

 民主党選挙対策センターのテープタイ報道官は29日、先にコンサック暫定国務大臣が選挙関連法を盾に総選挙公示後のデモ活動や集会を徹底的に取締るよう関係当局に指示したとされる事に対して、まず同暫定国務大臣は憲法を勉強し直すべきであると皮肉混じりに今回の対応を非難しました。

 テープタイ氏によると、平穏な手段でデモや集会を行う権利は憲法44条で保障された国民の権利であり、選挙関連法違反云々の判断は、現在人選が進められている選挙委員会委員に委ねられるべきとのこと。

 尚、前後して南部の各県知事に対して民主主義市民連合系団体によるデモ・市民集会活動の監視強化を行い、仮に憲法44条に違反する行為が見られた場合は容赦なく関係者に対して法律を執行するよう命じたと伝えられているコンサック暫定国務大臣は、あくまで公正かつ平穏な総選挙を実現する上で必要な措置だったと釈明していました。

 尚、タイ・ラック・タイ党所属議員や票の取りまとめ役に煽動されて反タクシン派や民主党関係者に石やら椅子やら水が入ったペットボトルを投げつけるような、タイ・ラック・タイ党の独自基準で言えば民主主義的な模範住民が住む北部や東北部の県知事には何故か同様な指示は為されていないようです。

 因みに29日午後には、総選挙公示後であるにもかかわらず自称自主的に馳せ参じたと主張する市民約300人が党本部前で、タクシン暫定首相の首相続投支持を表明するという、タイ・ラック・タイ党の独自基準で言えば充分に" 政治的な煽動活動行為"に該当する行為を働いていたのですが、何故か"選挙関連法"を厳格に適用した取締風景は見られませんでした。

 しかも、その後タクシン君が集まった市民等の前で「たとえ命が危険にさらされようとも、一致団結と国家安泰を実現する為に全力を尽くす」と発言し大喝采を浴びるという、タイ・ラック・タイ党の独自基準で言えば充分に周囲の平穏を乱し安全保障を脅かす煽動行為に該当する行為を働いていましたが、やはり厳格に取り締まったとか、警察が逮捕状の請求を視野に捜査を開始したという話は一切伝えられていませんでした。

posted by Jean T. at 02:34| 解散・選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

やらせ疑惑をだめ押し? 民主党や親族が証言ビデオに疑問を呈す

 民主党のサーティット副報道官は29日、暗殺疑惑が当局側のやらせではない事を証明する為に警察側が公開したタワッチャイ容疑者の証言の模様を撮影したビデオは、事件の核心に触れた部分の音声が意図的にカットされていただけでなく、単にタワッチャイ容疑者が爆発物が車に積載されていたことを承知していなかったことを証明しただけでしかなかったと指摘した上で、あらためて警察側に対して先入観を排除し結論を急ぐことなく捜査を行うべきであると指摘しました。

 一方、タワッチャイ容疑者の親族側は、証言ビデオに登場する親族側がアザインしたとされる3人の"弁護士"は、知らない人物であると指摘した上で、警察に対して事実関係の確認を求める要請書を提出しています。

 また、同容疑者に面会した実兄は、同容疑者側が爆発物を積載した車が発見される前日と前々日にもタクシン暫定首相の私邸付近を車で通行した事は認めているものの、タクシン暫定首相がミャンマーに飛び立つ日にも同じ車を運転したと証言していたとされている事に対しては、それを否定した事を明らかにした上で、警察の捜査及びマスコミ発表姿勢に疑問を呈していました。

posted by Jean T. at 02:29| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

国王生誕80周年を祝しチャアム、フワヒン、プラーナブリー等を一つの県に統合

 暫定政府は29日開かれた閣議の席上で、国王の80歳の誕生日を祝してペーチャブリー県内のチャアム郡、プラチュアップキリーカン県内のフワヒン、プラーナブリーの三郡及びサームローイヨート準郡を統合し新たな県を新設する方向で調査を行う方針を決定しました。

 コンサック暫定国務大臣は、県新設の話は既に長年にわたって検討されてきたものだったことを明らかにした上で、県新設を視野に入れた関係住民や行政機関に対する意見聴取を含めた調査は国王が80歳の誕生日を迎える2007年中に完了する見通しであることを明らかにしていました。

 また、昨日の閣議ではトラート県の沖合に浮かぶチャーン島の自然環境保護と観光開発の為に2億3,660万バーツを投下する方針を決定しています。

 予算は、汚水処理やゴミ処理施設の建設の他、自然保護・再生及び環境保護・監視ボランティア組織の創成費用、自転車専用路の設置、自然災害対策等に使用される予定になっているようです。

 そういえば、現暫定労働大臣のソムサック・テープスティン氏が絡むチャーン島の国有地不正収容疑惑問題は何処にいってしまたのでしょうかね?

posted by Jean T. at 02:27| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

暫定首相、新設路線に対して一律15バーツの乗車料金を指示

 タクシン暫定首相は29日開かれた閣議の席上で、スリヤ暫定副首相兼工業大臣に対して現在計画が進められている首都圏電化鉄道3路線の乗車料金を一律15バーツに設定する方向で検討を行うよう指示すると共に、社会開発・人間の安全保障省に対しては、沿線に低所得者層向けの格安住宅やアパートを建設する方向で検討するように指示しました。

 尚、住宅・アパートの建設計画に関しては、向こう7年以内の提供開始を目指すよう指示していたようです。

posted by Jean T. at 02:26| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ヤッラーで爆破により一時停電

 29日午後、ヤッラー県ヤッハー郡内中心部の郡警察署裏手付近にある高圧電線用の鉄塔と電話ボックス付近に仕掛けられた爆発物が爆発し、一時郡内一帯が停電になるという事件が発生しましたが、幸い人的な被害は確認されていないようです。

 また、今回爆発が発生した地点近くにあるモスク前付近で爆発物が発見され安全処理されたとの報道もあります。また、一部報道にとると29日朝にはパッターニー県内でも爆破事件が発生したと報じていますが、詳細については報じられていません。

 一方、パッターニー県ノーンヂック郡内では29日18時頃、村自警組織に所属する55歳の仏教系住民男性がバイクで路上を走行中に、バイクに乗った二人組に銃撃され死亡するという事件が発生し、またナラーティワート県スンガイ・パーディー郡内では29日朝に、ゴム液の採取作業に向かうためにバイクの二人乗りで路上を走行中だったイスラム系住民夫婦が、バイクに乗った二人組に銃撃され、二人とも重傷を負うという事件が発生しています。

posted by Jean T. at 02:25| 南部情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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