2007年05月30日

民主党、解党を免れる

 憲法裁判所は30日、民主党の解党の是非に関する判決文の中で、

・総選挙をボイコットし、タクシン体制という言葉を使用して民主主義市民連合と同調してタクシン前首相やタイ・ラック・タイ党を批判し両者の信用を失墜させ票の動向に影響を与えた事に関して、憲法・法律で認められた公人・公的機関に対する批判行為の範囲内であり、またタクシン体制という言葉は既にティーラユット・ブンミー氏を初めとする学識経験者や批評家が使用していた民主党が攻撃の為に独自に作り出した言葉では無いとして違法性は認められない。

・民主党幹部のサーティット・ウォンノーントゥーイ氏がタイ・ラック・タイ党を陥れるために、トラン県内の個人をそそのかし、進歩的民主主義党から立候補させたとされている件に関しては、具体的な証拠がない。

・タイ・ラック・タイ党を陥れる為にステープ幹事長が東北地方救国団体のタイゴン調整役を雇って小政党の生活向上党をそそのかし小選挙区からの立候補を勧めたとされている事に関しては、ステープ幹事長の関与を証明する具体的な証拠が無い。

・民主党副党首のトライロン・スワンキーリー氏が近い関係にある地元ラジオ局のキャスターをそそのかし、住民を動員して小政党の借金帳消懇願者党擁立候補の立候補届の提出を妨害したとされている事に関しては、タイ・ラック・タイ党側から提出された目撃証言は一貫性に欠けておりトライロン氏がそそのかした証拠とは為り得ず、また当該キャスターはラジオ番組を通して住民と近い関係にあり、政治的な思惑を持って住民を動員して立候補届の提出を妨害したとは認められない。

等の判断を下した上で、選挙委員会からの告発に基づき検察側から提訴されていた民主党に対する解党命令要求を却下する決定を下した。

 一方、同時に判決が下された進歩的民主主義党に対しては、解党の判断が下されると共に、既に党を離党している、いないに拘わらず当時の幹部全員に対して5年間の被選挙権剥奪の判決がくだされた。

参考
http://www.nationchannel.com/xnews/index.php?news_id=7451(ビデオ/民主党の歴史)
http://www.nationchannel.com/xnews/index.php?news_id=7461 (ビデオ/判決)

(タイ時間 17:40掲載  18:00更新)

* 途中で勝利を確信したチュワン・リークパイ氏が机の下に紙を置いて判事の似顔絵を描き出す場面も見られました。

posted by Jean T. at 19:37| Coup D'etat | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

解党審理、判決文の朗読は13:30から

 憲法裁判所は30日朝、二大政党に対する解党の是非に関する判決文の朗読を民主党に関しては13:30から、タイ・ラック・タイ党に関しては14:30から開始する事を確認しました。

 また、判決文の朗読終了後10-20分以内に憲法裁判所のサイト(www.concourt.or.th)に判決文が掲載される予定になっているようです。

 一方、スラユット首相は29日夜半、判決結果を受けた情勢の混乱は起こりえないとの認識を示した上で、万が一最悪の事態に至る恐れがある場合には首相の権限を行使し非常事態宣言を発令する事もあり得ることを再確認していました。

 また、30日に予定されている判決に先立って、在タイの日本大使館から以下の様な注意喚起が為されています。

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1.今月23日付で既にお知らせのとおり、現地報道等によれば、本日及び31日、首都バンコクにおいて大規模な政治集会が予定されています。

2.この件について、警察当局及び新聞報道では、

(1) サナーム・ルアン(王宮前広場)

本日、反クーデター集会が行われ、集会者にチャトゥカーム(お守り)を配布するなどして人を集める模様(新聞報道による)。

(2) ロイヤルプラザホテルからラマ5世記念像前までのラチャダムヌン通上

31日、前首相支持者らによる集会が開催される模様。

(3) タイ愛国党・民主党本部付近

タイ愛国党本部はラマ3世通、民主党本部はラマ6世通にありますが、両党の解党問題に対する裁判所判断如何によっては、本日、この付近においても支持者らが集結するおそれがあるとのこと。

に近寄らないよう、注意を呼びかけています。

3.この付近に至る主要な橋のうち、

ポックラオ橋(プラチャティポック通・チャクラワット通)

ピンクラオ橋(ソムデットピンクラオ通・チャオファー通)

クルントン橋(シリントーン通・ラチャウィティー通)

に検問所が設けられ、集会規模が大きくなった場合、これらの橋及び接続する道路が封鎖される可能性があるとのことです。

また、これ以外にも上記場所付近においては、検問等が実施される可能性があります。

4.その他、憲法裁判所付近に多数警察官が配置されるとのことであり、これらの場所周辺は交通渋滞が予測されるうえ、今後、このような集会が何らかの衝突や暴動等に発展する可能性も排除できません。

つきましては、首都バンコクに渡航・滞在される方は、これら集会には近づかないよう十分注意してください。また、暴動や爆弾テロ事件等、不測の事態に巻き込まれないよう自らの安全確保に十分留意してください。

* * * * * * * *  * * * *  * * * 

在タイ日本国大使館領事部

 177 WITTHAYU ROAD, LUMPHINI, PATHUMWAN, BANGKOK. 10330

 TEL : 0-2207-8502, 0-2696-3002

 FAX : 0-2207-8511
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* 憲法裁判所周辺では携帯電話用の電波の遮断措置が講じられているとのこと。

posted by Jean T. at 12:00| Coup D'etat | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ハート・ヤイ7ヶ所連続爆破、BRNが関与か?

 南部国境三県域内に拠点を置く情報当局筋は29日、27日夜半にソンクラー県ハート・ヤイ郡内中心部で発生した7ヶ所連続爆破事件は、BRNコーディネートの首領格と見られるマセー・ウーセン容疑者の指令の下で実行され、実行の為にシンガポールに拠点を置くジェマー・イスラミアの関係者からBRNに支給された資金の一部が使用された可能性が高いことを明らかにしました。

 同筋によると、連続爆破はマセー・ウーセン容疑者の指令に基づきソンクラー県内を拠点とする実行部隊の責任者であるマ・セーパー容疑者が実行を指揮し、20人前後の実行役への報酬や爆発物の手配等に必要な資金約50万バーツは、マセー・ウーセン容疑者が4月にシンガポールで同国内に拠点を置くジェマー・イスラミアの幹部から受け取った南部の経済拠点をターゲットにした破壊活動実行の為の支援金500万バーツの一部が使用された疑いが濃いとのこと。

posted by Jean T. at 02:00| 南部情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

チャイアナン氏、解党はタイ・ラック・タイ党のみ

 元憲法裁判所判事のチャイアナン・サムッタワニット氏(国家立法議会議員)は29日、憲法裁判所からタイ・ラック・タイ党に対してのみ解党の判断が下されるとの認識を示しました。

 タクシン政権末期には反タクシン派の学識経験者として民主主義市民連合の集会の演壇で講演を行ったり、自宅を狙った爆破事件が発生した事でも知られるチャイアナン氏は発言の中で、明確な証拠がある事から解党審理の対象になっている二大政党の内タイ・ラック・タイ党に対してのみ憲法裁判所から解党の判断が下されるとの認識を示した上で、この判断に伴い当時の一部の党幹部に対して向こう5年間の政治活動禁止の命令が下されるとの認識を示しました。

 チャイアナン氏によると、解党の是非に関する判断は、法人としての党に違法行為があったか否かに関する判断のみに基づいて下され、違法行為があったと認定された党の幹部に対しては、証拠及び違法行為への関与度合い等に基づいて政治活動禁止措置の是非に関する判断が決せられるとのこと。

 一方、今回のチャイアナン氏の発言に対してタイ・ラック・タイ党のヂャートゥロン暫定党首は、元憲法裁判所判事としての立場ではなくタイ・ラック・タイ党が解党する事によって利益を受けることが出来る政治団体(民主主義市民連合を始めとする反タクシン派団体の事を指していると思われます)の顧問としての立場で為されたものであると不快感を示していました。

posted by Jean T. at 02:00| Coup D'etat | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

サイトの遮断措置は30日に向けた大衆動員を事前阻止する為

 シッティチャイ情報通新大臣は29日、hi-thaksin.netやhi-thaksin.orgを始めとする親タクシン系のサイトや反クーデター系団体のサイトに対して講じられたアクセス遮断措置は、二大政党に対する解党の是非に対する判断が下される30日に向けた、情勢煽動を目的とした大衆動員を事前に阻止する目的で講じられたものであった事を明らかにしました。

 また、遮断措置が講じられたサイトに国家安全保障評議会が絡む秘密文書のコピーが公開されている事が関係していると指摘されている事に関しては、それを否定した上で、解党の是非に関する判断が下される30日以降2-3日間情勢を見極めた上で順次遮断措置を解除する方針であることを明らかにしていました。

 一方、国家人権委員会が遮断措置を講じたことを非難している事に関しては、前政権が13,000以上の反政府系のサイトに対して遮断措置を講じていた事を考慮したした上で非難するべきであるとした上で、60弱のサイトに対してしか遮断措置を講じていない現政権以上に前政権の方が遙かに独裁的だと指摘していました。

posted by Jean T. at 02:00| Coup D'etat | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

南部情勢 (28-29日)

・28日18:00過ぎ、ヤッラー県県都内ラムマイ地区内で、バイクで路上を走行中だった28歳のイスラム系住民男性が、バイクに乗った2人組に銃撃され重傷。男性は、過去に雇用促進策により村自警警察官(本業の傍らで、一定時間だけパトロール等の警察任務につく)の職に就いていた。

・28日夜半、パッターニー県ノーンヂック郡内で、バイクに乗った二人組が、任務を終えバイクで臨時駐留地に戻る途上にあったレンジャー部隊関係者に向け銃を発砲するも標的が外れ、レンジャー部隊関係者が撃ち返してきた際に二人組が所持していたライフルに命中し、ライフルが地上に落ちた事を受け逃走。現場はインカユット司令本部から約1Km離れた地点。当局側は、レンジャー部隊関係者が撃ち返した銃弾により少なくとも2人組の内の1人が負傷を負ったと見て行方を追っているが捕捉には至っていない。

・28日夜半から29日未明にかけて、28日夕方に4人が死亡する爆破事件が発生したソンクラー県サバーヨーイ郡内で、30人以上と見られる若者グループがピヤン地区内にある10軒前後の民家に向け銃を乱射すると共に一部で小型榴弾を投げ込む。人的被害は確認されていない。事件後実行グループが小型トラック3台に分乗して他地区方向へ逃走していることが確認されている事から、他地区の者が犯行に関与したとの見方。事件が発生したピヤン地区は過去にレンジャー部隊の臨時駐留地への襲撃事件と私立イスラム教学校に対する爆破・銃乱射事件が連続して発生し、従来当局側に協力的だったと伝えられていた住民が私立イスラム教学校への攻撃は銃撃を受けたレンジャー部隊による報復行動であると主張し強硬な抗議活動が展開された地区としても知られる。

・29日7:00前、ヤッラー県県都内ユポー地区内で、路上の警戒作業にあたっていた軍関係車両の通過に会わせ民家付近に仕掛けられていた爆発物が爆発。幸い人的な被害は無し。更に県都内ラムマイ地区を中心に4ヶ所(報道により2ヶ所、3ヶ所)で爆発物と見られる不審物が発見され付近の住民を一時待避させた上で処理作業が行われる。不審物は何れも偽爆弾。

・29日朝、パッターニー県県都内で、バイクで路上を走行中だった53歳の村長が、バイクに乗った二人組の銃撃を受け瀕死の重傷。

・29日13:30過ぎ、ソンクラー県ハート・ヤイ郡中心部で、バイクに乗った男(初期報道に基づく)がハイ・シーズンホテルに向け爆発物を投げ込み爆発させたが、幸い爆発物がホテル前の側溝に落ちた為に爆発による破片の飛散が抑えられた為に人的・物的な被害は確認されなかった。 使用された爆発物は先に発生した7ヶ所連続爆破に使用されたものと同一の性状のものと見られ、また警察側は発生直前に付近を行き来していた一部ナンバーが判明しているパッターニーナンバーの小型トラックが犯行に関与した疑いがあるとみて行方を追う。

 その後、不審な小型トラックを発見すると共にパッターニー県ヤッラン郡内在住の2人のイスラム系の男(何れも27)の身柄を拘束。2人は取り調べに対して犯行への関与を否定。

posted by Jean T. at 02:00| 南部情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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