2007年10月31日

ナラーティワートの県都内10ヶ所、ゴーロック2ヶ所で連続爆破

 30日20:00過ぎ、ナラーティワート県県都内にあるカラオケ店10ヶ所(報道により9ヶ所)で連続して爆発が発生し、31日10時までに5人の負傷が確認され、内1人の死亡が同日昼前までに確認された。

 爆発物は何れも、爆発発生直前に客を装って各店内に入り込んだ一味側が従業員等の隙を見てソファーの下等に仕掛けられたと見られ、何れも1Kg重量程度の時限発火式の爆発物が使用されたと見られる。

 またこの連続爆破に絡んで、当局関係者の姿を見て逃げ出した不審な若者3人の身柄を拘束し県都警察署内で事情聴取が行われている。

 一方、同県スンガイ・ゴーロック郡内中心部では31日6:30過ぎ、飲食店(ヂャームヂュリー・ホテル付近)及びガソリンスタンド付近(報道により氷販売店と運動広場の近く)に仕掛けられていた爆発物がほぼ同時に爆発し、初期報道段階で付近にいた住民2人が軽傷を負っている。但し報道によっては、人的被害は無かったとするものもある。

 また、前後して郡内のバスターミナル付近と飲食店付近の2ヶ所で5-7Kg重量の爆発物が発見され回収処理されている。

 更に、ヤッラー県ヤッハー郡内では31日10:00過ぎ、人数不明の一味が検問作業中だったレンジャー部隊関係者に向け銃を乱射し、約10分間に渡って銃撃戦を展開した後に逃走するという事件が発生したが、初期報道段階では人的な被害は確認されていない。

 また、パッターニー県サーイブリー郡内では31日朝、バイクで路上を走行中だった37歳のイスラム系住民男性がバイクに乗った2人組に銃撃され死亡した。

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政府、221郡の戒厳令施行解除を決定

 政府は30日開かれた閣議の席上で、現在戒厳令が施行されている全国400郡の内221郡で施行を解除する方針を決定した。

 残る31県内の179郡に関しては、何れも安全保障及び国境地帯に於ける麻薬密輸や不法入国対策の為に施行を継続させる必要があるのだという。

 解除を見合わせた179郡の内、115郡が国境を接する郡、26郡が国境を接する県内の郡、38郡が南部国境四県内の郡で、また、県都の施行解除が見合わされた県はノーンカーイ、ナコンパノム及びムクダハーンの3県。

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タクシン前首相の一存でミャンマーへの借款額を10億増額

 元内閣秘書官長のボウォンサック・ウワンナノー氏は30日、前政権時代にタクシン前首相の一存でミャンマーへの借款額が当初案の30億バーツから40億バーツに増額されていた事を明らかにした。

 これは、国家毀損行為調査特別委員会内に設けられたタクシン政権時代に行われたタイ輸出入銀行によるミャンマーへの40億バーツの借款が絡む不正疑惑を調査する為の小委員会の場で明らかにされたもので、小委員会のサック委員長によると、前政権時代に閣議の協議によらず、事前にタクシン前首相の一存で借款額が増額された上で閣議承認にかけられていた事を裏付ける、不正の解明を進めていく上で極めて有用な証言や関連資料をボウォンサック氏から得ることが出来たという。

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プラチャラート党、単独政党として生き残りをかける

 プラチャラート党党首のサノ・ティヤントーン氏の息子のソラウォン氏は30日、同党を解党しプゥア・ペーンディン党に合流するとの憶測を否定した。

 この否定発言に先立って、29日にプゥア・ペーンディン党の幹部と党合流に向けた協議を行ったと伝えられていたサノ氏夫人のウライワン女史が、党の存続を確認する発言をしていた。

 尚、ソラウォン氏によると、少なくともサゲーオ県、プラヂンブリー県、ノンタブリー県及びパトゥムターニー県を地盤とするティヤントーン一族系の党員の居残りは確認できているものの、その他の党員の動向に関しては不明で、また党として党員の自主裁量による他党への移籍を妨げる方針も無いという。

 一方ソラウォン氏は、ここに来て先にプラチャラート党とマッチマーティパッタイ党の合併話をでっち上げサノ党首の不興を買った、副党首のゴン・タップパランシー氏が民主党に移籍するとの噂が流れ始めている事に関しては、仮に事実であったとしても党の安定を脅かす要因には為り得ないとの考えを示していた。

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行商ついでに強盗・強姦を繰り返していた男を逮捕

 バンコク隣県のサムットプラガーン県バーンサオトン郡の警察当局は、家屋に押し入り家人の女性を強姦した上で金品等を強奪した容疑でガムペーンペート県出身の35歳の男を逮捕した。

 男はバンコクや隣県内で小型トラックで衣料品の行商を行っている最中に目星をつけた家屋に侵入し屋内にいた女性を強姦した上で金品を強奪するという手口の犯行を繰り返していた容疑で逮捕状が発行されており、逮捕されたバーンサオトン郡内では、9月25日に押し入った家にいた19歳の女性を強姦した上で金品を強奪していた他、今月10日には未明に46歳の女性宅で同様な犯行に及んだ後に、夜半になって隣接する16歳少女の部屋に侵入した際に騒がれ、未遂のまま逃走した際に家人に目撃された事がきっかけで今回の逮捕に結びついた。

 男は警察の取り調べに対して、強姦された女性が警察への通報を躊躇しがちな事につけ込んで、侵入した家の場所を覚えきれない位犯行を繰り返してきたと証言しているという。

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バンナンサターで銃撃戦、一味側2人を射殺

 30日18:00過ぎ、ヤッラー県バンナンサター郡内で、7-10人と見られる一味が強制家宅捜索中だった郡警察署関係者に向け銃を乱射し、約10分間に渡って銃撃戦を展開した後に逃走する事件が発生し、銃撃戦により一味側2人(報道により3人)が死亡した。30日21:00現在警察側の人的な被害は確認されていない。

 今回行われた強制家宅捜索は、分離主義組織関係者が潜伏しているとの情報に基づき行われたもので、この捜索により銃器類1丁や手投げ弾等が押収されている。

 当局側は、残った一味側が銃器類を所持したまま逃走していると見て緊急配備を敷いて行方を追っている。逃走中の一味の内少なくとも2人は銃撃戦の際に負傷を負っていると見られる。

 一方先立つ、30日16:00前、ナラーティワート県ヂョアイローン郡内で、二手に分かれた人数不明の一味がバイク4台に分乗して路上の警戒作業にあたっていた軍関係者8人の通過に会わせ爆発物を爆破させると共に銃を乱射し、数分間に渡って銃撃戦を展開した後に逃走し、爆破及び銃撃戦により軍関係者1人が死亡し1人が重傷を負った。

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南部で母娘や宗教教師、教師夫婦等が連続して銃撃

 30日朝、南部国境三県域の視察訪問に向かったアヌポン陸軍司令官を始めとする陸軍五大幹部の到着を迎え撃つように母娘や宗教教師、教師夫婦等が連続して銃撃された。

  30日7:00前、ヤッラー県ラーマン郡内で、娘を学校に送り届けるためにバイクの二人乗りで路上を走行中だった32歳と13歳の仏教系住民母娘が、人気の無い路上を走行中に、バイクに乗った2人組に銃撃され母娘とも重傷を負い、搬送先の病院で死亡した。(尚、同日昼時点のテレビ報道では母親のみが搬送先の病院で死亡し、娘は集中治療室で治療中と報じるものもあった。)

 同郡内では先立つ6:30前に、ゴム農園内で作業中だった42歳の郵便局職員の男性(イスラム教徒)が、人数不明の一味に銃撃され軽傷を負っていた。

 また、同県県都内では30日8:30前、バイクの2人乗りで路上を走行中だった何れも仏教徒である52歳の学校教師と49歳の夫人が、バイクに乗った2人組に銃撃され2人とも重傷を負い、同県グロンピナン郡内では、29日夜半に29歳と21歳のイスラム系住民夫婦が、自宅内に押し入った2人以上と見られる一味に銃撃され死亡した。

 一方、ナラーティワート県ルゥーソ郡内では30日8:30前、郡境を接するヤッラー県ラーマン郡内の私立イスラム教学校(初期報道段階では一般校と報じるものも)へ向かうためにバイクで路上を走行中だった54歳のイスラム教教師が、路上脇に潜んでいた人数不明の一味に銃撃され死亡した。男性はルゥーソ郡周辺を統治していた旧領主の家系。

 その他、ナラーティワート県シーサコン郡内で30日13:30過ぎに、バイクで路上を走行中だった27歳のイスラム系住民男性が何者かに銃撃され重傷を負った。

 また、パッターニー県の県都とシーサコン郡内で30日午前、何れもイスラム系の住民男性が何者かに銃撃され死亡したとの報道があるが、複数の報道では確認できず、また30日21:00現在、被害者の詳細を始めとする事件の詳細も確認する事が出来ない。

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2007年10月30日

パラン党、前首相を顧問に据える計画を白紙撤回

 パラン・プラチャーチョン党は29日、タクシン前首相を党顧問に据える計画を白紙撤回した事を明らかにした。

 この問題に関しては、選挙委員会側が解党され被選挙権を剥奪された人物を党の顧問に据えること自体は違法ではないものの、不適切であるとの見解を示し、また民主党や民主主義市民連合側は前首相の政界引退宣言と矛盾し国民を混乱させるとしてパラン・プラチャーチョン党に対して再考を求めていた。

 尚、プゥア・ペーンディン党は27日までに、同様に被選挙権が剥奪されているスラギアット・サティヤンラタイ氏(元副首相、元外務大臣、元財務大臣等)を党顧問にすえる方針を決定している。

 今回の決定に関してグテープ報道官は、選挙委員会側が合法であると判断してもタクシン前首相を顧問に招く事はいらぬ批判に晒される事に繋がり得るとして計画を撤回をするべきと判断した事を明らかにした上で、同前首相の肖像を選挙ポスター等に使用する事に関しては、最終的に党員個人の判断に委ねられるものの、サマック党首自身は前首相の肖像を使用する必要は無いとの考えを示していた事を明らかにした。 特に東北部を地盤とする元下院議員の間では、「神通力」がある前首相の肖像を使用する動きが顕著だという。

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BTSと地下鉄が乗車券一本化に向け覚え書きを締結

 向こう1-2週間以内に輸送交通政策計画事務所の仲介のもとでバンコク大量輸送社(BTS)とバンコク鉄道社(BMCL)との間でBTS線と地下鉄線の乗車券一本化を視野に入れた覚え書きが締結される見通しになった事が明らかになった。

 輸送交通政策計画事務所側によると、覚え書き締結後両社間でシステムの互換性等に関して検証を行い一本化の実現を目指すと共にタイ中央銀行の協力の元で両者間の利益を配分する機関の設置を進め、向こう6ヶ月以内に乗車券の一本化を実現させる方針だという。

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移民警察局長の電撃異動は南部対策強化の為?

 国家警察本部のポンサパット報道官(本部長補佐)は29日、同日付で行われた移民警察局のブンルゥアン局長の本部付きへの異動は南部対策強化の一貫として為されたものである事を明らかにした上で、政治的な思惑や賞罰、更には本部の方針に対する履行義務違反と今回の異動とは無関係である事を強調した。

 しかし、ポンサパット報道官は、今回の異動に具体的な期間が設定されていない事を確認した上で、南部対策関連の任務終了後に移民警察局に復帰する可能性に関しては本部長の裁量事項であるとして明言を避けた。

 29日付けで本部付きになったブンルゥアン局長は、既に南部国境三県域の治安担当として主にマレーシアの当局と協力し同国領内に逃走潜伏中の分離主義組織関係者の動向を監視する任務に就くようセーリーピスット本部長から指示されており、近々南部国境三県域内にある本部の支所へ異動する予定になっているという。

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プラチャラート党はプゥア・ペーンディン党に合流?

 プラチャラート党のサノ党首に近いスチャート・バンダーサック氏(副幹事長)は29日、サノ党首夫人のウライワン・ティヤントーン女史等を引き連れプゥア・ペーンディン党幹部と合流に向けた協議を行う意向を明らかにした。

 但しサノ党首側は、仮に夫人や一族を始めとする党員が他党に移籍してもプラチャラート党に残る意向を示しているという。

 プラチャラート党に関しては、これまでにプゥア・ペーンディン党の他にチャート・タイ党、民主党から合流の打診を受けていた事が確認されていた。また、サノ党首は、党合流を決定した場合は政界から一歩退きアドバイザー的な立場で裏から党を支えていきたいとの意向を示していた。

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マハーチョン党がチャート・タイ党に合流

 マハーチョン党のサナン党首は29日、党の解党及びチャート・タイ党への合流を決定し、同日午前中までに党員を引き連れチャート・タイ党本部内で入党手続きを行った。

 同党に関しては、仮にマハーチョン党名で出馬しても席議の確保が難しく、また最善でも2-3議席程度しか望めない為、チャート・タイ党への合流は時間の問題と見られていた。また、マハーチョン党のサノ党首も小政党にとって有利な政治情勢に無いことを認める発言をしていた。

 一方、チャート・タイ本部前では、先に比例代表区からの出馬辞退を宣言したチューウィット・ガモンウィシット氏が面会を求めたバンハーン党首に無視され、記者団に対して「誰も相手にしてくれなくても構わない、狭量な老人を差し置いて自分で勝手に記者会見を開く」と叫び不快感を露わにする場面も見られた。

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南部情勢 (26-29日)

・26日夜半、ナラーティワート県ルゥーソ郡内で、臨時駐留地正面の市場へ買い出しに出かけていた軍関係者2人が、人混みに紛れていた6人組に取り囲まれた上で銃撃され1人が死亡し1人が重傷。

・27日夕方過ぎ、パッターニー県ノーンヂック郡内で、バイクに乗った2人組が建設作業員を後部荷台に乗せ走行中だった建設業者運転の小型トラックに向け銃撃。幸い人的な被害は無し。

・27日夜半、ヤッラー県ベートン郡内で、茶店での飲食を終え帰宅の為バイクの2人乗りで村道内を走行中だった68歳と58歳のイスラム系住民男性がバイクに乗った2人組に銃撃され、68歳の男性が死亡し58歳の男性が重傷。死亡した男性はベートン郡庁付きのボランティア要員。

・28日午前、ナラーティワート県ルゥーソ郡の警察当局は、26日に発生した軍関係者2人が6人組に銃撃され1人が死亡した事件に絡んで、地元在住の25歳のイスラム教徒の男の身柄を拘束した事を明らかに。男は犯行時に落とした財布を捜すためにバイクで現場に戻ってきたところで身柄を拘束された。これまでの調べで男の指から硝煙反応が確認されているが、男は容疑を否認しているという。

・28日昼過ぎ、パッターニー県ヤッリン郡内で、タムボン行政機構主催のサッカーの試合会場から帰宅する為にバイクで路上を走行中だった同機構副議長(51)が、バイクに乗った2人組に銃撃され死亡。

・28日午後、パッターニー県県都内を流れるパッタニー川内で同県ノーンヂック郡内在住の17歳のイスラム系住民の手足を縛られた上で刺殺された遺体が発見される。男性は3日前に村内にある茶店に出かけた後行方不明になっていた。

・28日午後、ヤッラー県県都の警察当局は、ターサープ地区在住の26歳のイスラム教徒の男を7件の殺人事件、4件の殺人未遂事件及び1件の爆破事件に関与した容疑で逮捕。男はRKKの実行部隊員と見られる。

・29日早朝、軍・警察の混成部隊は、一味側が新たな破壊活動実行に向けた準備を進めているとの情報に基づきナラーティワート県県都内19ヶ所で集中摘発を行い、14人の身柄を拘束し銃器類等を押収。14人は何れも県都内、ターク・バイ郡、ランゲ郡等で発生した爆破・襲撃事件に関与した容疑がもたれている。また、身柄拘束の際に26歳の男が38mm口径の拳銃を発砲し抵抗する場面も見られた。

・29日17:00前、パッターニー県県都内で、37歳の自警組織地区隊長兼イスラム教地区委員会委員の男性がバイクで路上を走行中に何者かに銃撃され死亡。男性が県都内で発生した警察官が殺害され首を切断された事件の実行グループに関係すると思われる情報を当局側に提供していたことから、口封じの為の犯行と見られる。

・29日20:30過ぎ、ヤッラー県ラーマン郡内で、54歳の副村長が茶店店内で飲食中に何者かに銃撃され重傷。

・29日21:00前、ヤッラー県バンナンサター郡内で、イスラム系住民夫婦が銃撃を受け死亡。事件の発生状況等に関しては同日23:00までの報道では確認できず。

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2007年10月29日

移民警察局局長を電撃更迭

 国家警察本部のセーリーピスット本部長は28日、29日付けで移民警察局局長のブンルゥアン・ポンパーニット警察中将を本部の閑職部門に異動し、現副局長のディレーク・マノーリグン警察少将を局長代行に据える人事を決定した。

 今回の電撃更迭人事に関して本部側は本部の方針履行義務違反があったとのみ説明するに留めているが、最近ブータン国王の妹婿を2日間に渡って身柄を拘束した事が今回の更迭の背景にあるのではないかとも取り沙汰されている。

 尚、今回の更迭人事に至った経緯に関しては、29日に本部のポンサパット報道官(本部長補佐)が記者会見の席上で報告する予定。

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大量虐殺を国際法廷にとの提案は前首相の信用失墜を狙った策動

 タクシン前首相の法律顧問であるノパドン・パッタマ氏(パラン・プラチャーチョン党副幹事長)は28日、法務省特別捜査局内に設置されたタクシン政権時代に行われた麻薬撲滅戦争政策の名を借りた大量虐殺疑惑の調査を進めている特別委員会(カニット・ナ・ナコン委員長)の席上で、委員のグライサック・チュゥンハワン氏(元上院外事委員長)が大量虐殺問題を国際刑事法廷の場に持ち込むべきであると指摘した事に対して、物事を誇大に喧伝する事によりタクシン前首相の信用失墜を狙った策動であると非難した上で、大量虐殺疑惑の調査を進めている委員会自体の公正さを調査する為の専門調査委員会を設置するべきであると指摘した。

 この発言に先立ちグライサック氏は27日に開かれた委員会の席上で、2003年の2月から4月末までの僅か三ヶ月間の間に2,912人が死亡した麻薬撲滅政策は国際人権規約に違反した人類に対する犯罪行為であると指摘した上で、政策により犠牲になった100人以上の遺族連名のもとで国際刑事裁判所に提訴するべきであると指摘していた。尚、グライサック氏は次期総選挙では民主党から出馬する予定になっている。

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パラン党、東北地方を中心に軍による活動妨害

 パラン・プラチャーチョン党のグテープ報道官は28日、同党及び旧政権勢力の政権奪取を阻止する事を画策した二つの機密文書に絡んで、既にシーサゲート県等で軍側による党の支持者への嫌がらせ行為が確認されている事を明らかにした上で、選挙委員会に対して機密文書と共にいやがらせ行為に対する調査を要請した事を明らかにした。

 シーサゲート県内の党関係者からの報告によると、軍側が県内の各郡に5人単位で人員を配置し同党の立候補予定者や支持者の動向を監視すると共に、受け持ち地区の支持者に対してパラン・プラチャーン党を支持しないよう呼びかけており、また、当該人員に対して何者かと尋ねると民主党の支持者だという答えが返ってきたという。

 グテープ報道官は、かかる行為は公務員の中立性の担保を保障したスラユット首相の方針に反するだけでなく純然たる選挙違反行為であると指摘した上で、選挙委員会に対して実体を調査した上で法的な処置を講じるよう要求した。同報道官によると、必要であれば選挙妨害の実体を裏付ける資料を提出する事も可能だという。

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タイ型ゲリマンダー? 新選挙区割りは不公正であるとパラン党が指摘

 パラン・プラチャーチョン党のティティマー副報道官は28日、先に選挙委員会によって行われた下院選選挙区の区割りが憲法の精神に反した不公正なものであると指摘した。

 元タイ・ラック・タイ党党首代行のヂャトゥロン・チャイセーン氏の実妹でもあるティティマー報道官によると、地盤であるチャチュゥンサオ県内では過去に一つの選挙区に括られた事が無い郡同士が一つの選挙区に括れたことにより選挙区内の住民を混乱させ有権者が投票に行く際の移動にも困難を来す内容になっている他、特にナコンパノム県内を始めとする東北地方の選挙区では、あからさまに旧政権関係者の地盤の切り崩しを意図したと思われるような区割りが行われているという。

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2007年10月28日

民主党がプラチャーラート党に合流を呼びかけ

 民主党のステープ幹事長は27日、プラチャラート党のサノ党首と会談を行った際に、政権側・野党側何れについた場合でも政治連合として両党協調してやっていける事を確認すると共に、民主党と同じ理想を持つプラチャラート党所属の元下院議員を無条件で民主党側で受け入れ次期総選挙で擁立する意向がある旨説明していた事を明らかにした。

 ステープ氏によると、サノ氏は今回の呼びかけに対して29日までにプラチャラート党側の対応を明確にする方針を明らかにしていたという。

 このステープ氏の事実上の合流呼びかけに対してサノ党首に近いスチャート・バンダーサック氏は、プラチャラート党が民主党やプゥア・ペーンディン党の他党と合流する事も有り得る事を確認した上で、29日までに党の方向性を明確にする事が出来るとの考えを示した。

 尚、サノ党首側は、他政党から合流の打診を受けている事を確認した上で、国益の為に合流するべきであると判断した場合は、自らは政界から一歩退きアドバイザー的な立場で後方から支援していきたいとした。

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別居中の実娘(13)に薬物を嗅がせた上で強姦し妊娠させた非道な父親を逮捕

 警察は26日、13歳の実の娘を強姦し妊娠させた容疑で薬品関連企業の営業社員である38歳の男をバンコクのディンデーン区内で逮捕した。

 今回の逮捕は、実母からの通報により実現したもので、実母によると男と離婚して以来娘を引き取り暮らしていたが、2月に男が現れ愛おしい娘を親戚の家に連れて行きたいと言われたので、実の父親が間違いを犯すことはないと安心して娘を外出させたという。しかし男は娘を自宅に連れ込んだところで「よく眠れる薬だよ」と言って娘に薬物を飲ませ意識を失わせたところで事に及んでいたという。

 その後、男に強姦されていた事に気づいていなかった娘が最近になって下半身の異常を訴えた為、学校の教師に相談した上で医師のところに連れて行き、そこで初めて娘が妊娠している事を知り警察に通報したという。

 男は警察の取り調べに対して、頑なに容疑を否認しているという。

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ナラーティワートで爆破、パッターニーでは首切断

 27日8:00頃、ナラーティワート県ランゲ郡内にあるタイ国鉄タンヨンマス駅前にある飲食店付近に仕掛けられていた爆発物が爆発し、店内で飲食中だった仏教系の女性(75、報道により40)1人が死亡し12人前後が負傷を負った。事件発生当時、店内は托鉢僧への喜捨を終えた仏教系住民で賑わっており、被害者の多くが仏教系住民だった。実行グループ側は爆発力を強める為に携帯電話を使用した遠隔起爆式の爆発物を調理用のガスボンベ脇に仕掛けていた。

 事件が発生したランゲ郡内では、分離主義組織側が摘発を強化している当局側に対する報復及び潜在力を誇示する目的で郡内の鉄道駅や人が集まる場所をターゲットにした破壊活動が計画されている恐れがあるとして警戒態勢が強化されていた。また、事件が発生したタンヨンマス駅周辺は、これまでにも度々破壊活動のターゲットになってきた。

 また、一部報道は、当局側が現場検証作業中に新たに別の爆発物を発見し安全処理に取りかかったと報じているが、その後の状況に関しては報じられておらず、また複数の報道で同様な報道を確認することができないことから誤報だった可能性もある。

 ナラーティワート県内では26日早朝、ヂョアイローン郡内を通る線路脇に仕掛けられていた爆発物が、線路上の安全確認作業にあたっていた軍関係者の通過にあわせ爆発し、軍関係者3人が負傷を負うという事件が発生していた。

 一方、パッターニー県ノーンヂック郡内では27日朝、王室プロジェクトの模範農場入り口付近でイスラム系住民男性の首が切断された死後5時間前後経ったと見られる遺体が発見された。殺害された男性はヤッラー県ヤッハー郡内の治安担当副村長で前日夜半から行方不明になっていた。尚、切断された頭部は、約10メートル離れた路上脇で発見されている。

 また、ヤッラー県バンナンサター郡内では26日昼過ぎ、バイクで路上を走行中だった27歳のイスラム系住民男性が、バイクに乗った2人組に銃撃され死亡した。

 一方、ナラーティワート県の警察当局は26日早朝、スンガイゴーロック郡内で発見押収された3,000万バーツの現金絡みで新たに10人の容疑者の身柄を拘束した。10人は何れも同じ麻薬密売組織に属すると見られ、また一部の容疑者から、新たに大物実業家や地方行政組織の幹部クラスを含む複数の大物麻薬密売人が県内のウェーン郡やランゲ郡、スンガイゴーロック郡内に潜伏中であるとの証言が得られているという。

 また、ヤッラー県県都の警察当局は26日夜半、9月にポセーン地区内で発生したイスラム系住民銃撃事件に関与した容疑で29歳と22歳のイスラム系住民兄弟の身柄を拘束した。兄弟は犯行への関与を否定しているという。

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