この方針は、パラン・プラチャーチョン党側がタクシンの第二の忠実の配下として知られ、タイを代表する灰色政治家の一人でもあるネーウィン・チットチョープ氏系のソムサック第一副議長を後任に指名する方針から、一気に現与党国会対策委員会委員長で、ネーウィン氏の実父でもあるチャイ・チットチョープ氏を後任に据える方向で動いていると伝えられている事に対抗すると共に、来る憲法改正案審議に於ける公正な議事進行を担保する為に与党側にプレッシャーをかける狙いがあるものと見られる。
一方、民主党のアピシット党首は、ヨンユット氏が議長を辞任した背景に、憲法改正案を強行に採決させたいパラン・プラチャーチョン党側の思惑があると指摘した上で、後任の議長は、己が属する勢力が過去に犯した過ちがクーデターに繋がった事をよく理解した上で、対応次第では国内対立の再激化に繋がり得る憲法改正案審議に於いては、常に中立を旨にした職務遂行を心掛ける事が重要であると指摘した。