有罪と判断され執行猶予付きの2年間の禁固刑が下されたのはワラテープ氏の他に当時政府宝くじ委員会委員長だった元財務省次官のソムヂャイヌック・エーントラグーン氏と元政府宝くじ局総裁のチャイヤワット・パソックパクディー氏の3名で、裁判所は禁固刑の他にワラテープ氏とソムヂャイヌック氏に対しては2万バーツ、チャイヤワット氏に対しては1万バーツの罰金の支払いを命じている。
尚、金利を含めて総額36,961,827,861.91バーツに上る損害の賠償は免れた。
また、国外逃亡中で分離審理となっているタクシン元首相を除く残りの43被告に対しては無罪の判決が下されている。
問題となった新宝くじは、タクシン政権が取り組む闇経済・大物殲滅政策の一環として、闇経済の主要な資金源となっていた闇宝くじの撲滅を目指して導入されたもので、必要な関連法の改正を初めとした法整備を行わずに閣議決定だけで導入が決定された事が職権違反に該当するとしてクーデター政権時代に組織された国家毀損行為調査特別委員会が最高裁判所に提訴していた。
被告は、タクシン元首相やチャワリット元副首相を初めとする導入を決定した閣議に参加した当時の閣僚30人及び当時の財務省、内務省関係の高官17人の47人で、判決公判を欠席した元財務大臣のスチャート・チャオウィシット大尉、元商務大臣のアディサイ・ポータラミック氏、元財務省次官だったソムヂャイヌック・エーントラグーン氏、元政府宝くじ局総裁だったスラシット・ランカポン警察少将の4人に対して逮捕状の発行が決定されている。
* 16:00過ぎ時点に各社が配信した速報では、最高裁判所が当時の閣僚メンバーを含む47人の被告に対して総額36,961,827,861.91バーツの損害の賠償を命じる判決を下したと報じられていました。