2010年04月10日

平和維持本部、パンファー橋の強制排除行動の一時中止を発表

 平和維持本部のサンスゥン報道官(陸軍報道官)は10日21:00過ぎに放送された緊急特別放送の中で、反独裁民主主義同盟のデモ隊との激しい衝突を契機とした情勢の過激化を防ぐために、パンファー橋を対象とした強制排除行動を一時中止し軍を一時撤退させる事を明らかにした。

 サンスゥン報道官は、軍側は国際基準に則り段階的にデモ隊に対して措置を講じ、また実弾発砲は空に向けた威嚇射撃に留めていたが、それに対してデモ隊側が実弾だけでなくM79やM67、ガスボンベを使用して反撃してきた事により軍側に負傷者が出ており、この様な状況で衝突が続くと軍側の報復攻撃を誘発し、事態を深刻化させるおそれがある為、強制排除行動の一時中止と軍の一時撤退を決定したとした。

 今後態勢を整え再度制圧行動に移す予定だが、平和維持本部側に何らかの新しい動きがあれば別途アナウンスする予定だという。

posted by Jean T. at 23:25| バンコク ☁| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

コークウワ交差点で軍・赤服との間で事実上の市街戦、1人が死亡との報も

 20:30過ぎまでに確認出来た各報道によると、パーンファー橋に近いコークウワの交差点で軍と反独裁民主主義同盟のデモ隊との間で激しい衝突が発生し、デモ隊側が、ガス弾やゴム弾で制圧に動いた軍に対して、ガスボンベを爆発させた事がきっかけで両者間で銃撃戦の様相を呈する激しい衝突が発生し、その際にデモ隊側から投げ込まれた複数発の爆発物(報道によりM79、M67、M26とまちまち)により軍関係者20人前後が負傷した。一部報道は、ガスボンベが爆発したあとに何者かが銃弾を連射した事をきっかけに激しい衝突の事態になったと報じている。

 一部報道は1人が死亡したと報じているが、軍側かデモ隊側かは不明。住民にも被害が出ていると報道もある。

 現場に展開している複数の報道機関のレポーターが、同盟のデモ隊は明らかに武装しているとレポートしている。

 一方、同盟幹部は、ラーチャプラソン交差点から一部のデモ隊をパンファー橋の守備にあたっているデモ隊に合流させる方針を決定し、ナタウット・サイグゥア氏やアリスマン・ポンルゥアンローン氏を中心にした隊列が移動を開始している。

posted by Jean T. at 22:51| バンコク ☁| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ヘリからデモ隊に帰郷を促すビラやガス弾、デモ隊はコムローイで反撃

 10日夕方、反独裁民主主義同盟のパンファー橋の集会会場で、会場に向け帰郷を促すビラやガス弾を投下してきた軍用ヘリに対抗してコムローイや風船が空に放たれる場面が見られた。

 尚、軍用ヘリからは2発のガス弾が投下されたが、何れも会場内には落下しなかった。

 また、パンファー橋の集会会場では、今後の軍用ヘリからのガス弾投下を阻止する為に打ち上げ花火の用意が進められているという。

 一方、ラーチャプラソン交差点の集会会場でも、会場内で行われたソンクラーン関連イベントの際にコムローイがあげられた他、偵察用の軍用ヘリが通過した際に攻撃用にコムローイがあげられる場面が見られたという。



posted by Jean T. at 20:48| バンコク ☁| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

平和維持本部、排除行動は正常化の為の唯一の選択肢 - 実弾使用を否定

 平和維持本部は10日17:00過ぎに放送された緊急特別放送の中で、現在執られている反独裁民主主義同盟のデモ隊に対する強制排除は、正常化を実現させる為の唯一の選択肢であるとした上で排除行動の際に実弾を使用したとの同盟側の指摘を否定した。

 パニターン政府報道官代行は、現在展開されている同盟の2箇所の集会会場に対する強制排除行動は、迅速に正常化を実現させ通行路を確保する為に必要な唯一の手段であるとした上で、引き続き国際基準と人権、法を尊重し任務を遂行していく方針である事を明らかにした。

 また、国民に対して流言飛語に惑わされないよう呼びかけると共に引き続き国民への最新情報の提供に努めていく方針である事を明らかにした。

 一方、サンスゥン陸軍報道官は、デモ隊の一部が銃器や爆発物を所持しており、これまでの排除行動で軍側に2人の負傷者が出ている事を明らかにした上で、軍側には国民に向けて銃弾を発砲する事を命じる方針が無いことを確認した。

 サンスゥン報道官によると、現場で銃器を所持しているのは後方に控えている士官や上級陸曹クラススの者に限られているという。

posted by Jean T. at 20:06| バンコク ☁| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

軍、事実上の強制排除を開始

 10日15:00迄に確認出来た各報道によると、軍当局は同日昼過ぎ、反独裁民主主義同盟のパンファー橋会場に控えていたデモ隊が第一国軍本部前にむけ移動を開始したのをきっかけに事実上の強制排除に乗り出した模様。

 パニターン政府報道官は、強制排除という言葉の使用を避けた上で、同日14:00過ぎ現在展開されている軍・警察側の動きは、違法にラーチャプラソン交差点を占拠しているデモ隊のパンファー橋への退去を促すために行われているものであると説明している。

 同日15:00前迄に、第一国軍本部で軍側が一部先鋭化したデモ隊に対して放水、ガス弾、ゴム弾を段階的に使用しデモ隊を退却させた他、マカワーン・ランサーン橋付近でも、パンファー橋会場守備の為にラーマ5世像前広場から向かっていたデモ隊と睨み合いを展開していた軍がガス弾を使用した模様。

 第一国軍本部前でデモ隊を率いていた幹部のクワンチャイ・プライパナー氏は、あくまで第一国軍本部が強制排除に乗り出す事を阻止する為に本部前に集合しただけで、衝突のきっかけとなった先鋭化したデモ隊は偽赤服であると語っているという。ch11の報道によると、その後クワンチャイ氏は姿を眩ましているという。

 また、ラーチャプラソン交差点でも一部箇所で軍・警察とデモ隊との睨み合いが展開されている。

 一部報道によると、この事態を受け、BTS線は同日15:00前迄に全線全駅を一時閉鎖する方針を決定した模様。

posted by Jean T. at 17:05| バンコク ☁| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第一国軍本部前で同盟と軍が衝突、軍は放水で応戦

 13:30過ぎまでに確認出来た各報道によると、同日昼過ぎ反独裁民主主義同盟幹部のクワンチャイ・プライパナー氏率いるパンファー橋集会場を出発したデモ隊と第一国軍本部の警備に当たっている軍との間で衝突が発生し負傷者が出ている模様。

 軍による強制排除阻止の為に第一国軍本部前に集結した同盟のデモ隊が、強行突破を図る為に敷地内にいる軍に向け投石等を始めたのに対し軍側が放水で対抗しており、またTPBS等の報道は衝突発生中に爆発音が聞かれたと報じている。

 この衝突を受け同盟幹部のヂャトゥポン・プロームパン氏は、ラーチャプラソン交差点に集結しているデモ隊に対して応援の為に第一国軍本部前のクワンチャイ氏率いるデモ隊に合流するよう呼びかけた。

posted by Jean T. at 15:41| バンコク ☁| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

同盟集会会場のステージ裏に安置された仏像が突然倒れ真っ二つに、幹部等の間に不安が広がる

 各報道によると、10日11:00過ぎ、反独裁民主主義同盟のラーチャプラソン集会会場のステージ裏に安置されていた仏像が、何の前触れも無く突然倒れた際に真っ二つに割れ幹部やデモ隊の間に不吉の前兆ではないかと不安が広がっているという。

 倒れた仏像は、幹部等がデモに出発する前に蝋燭をともし無事を祈っていた事でも知られていた。

 仏像が倒れ真っ二つに割れた際に、自警組織員が写真撮影を阻止すると共に大急ぎで破片を集め新聞紙でくるむ場面も見られたという。

posted by Jean T. at 15:29| バンコク ☁| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

同盟、具体的な行動計画の発表は無し

 反独裁民主主義同盟幹部のナタウット・サイグゥア氏は10日10:30頃から開始された記者会見の中で、ソンクラーン期間中の4-5日間に大規模行動を行う方針が無いことを示唆するに留め、今後の具体的な行動計画を明らかにしなかった。

 発言の中でナタウット氏は、解散勝ち取りまでソンクラーン期間中であろうが、期間を超えようが2箇所の集会会場で集会活動を継続する方針には変わりは無く、特にソンクラーン期間中は関連行事の中止を決定したバンコクの行政当局に変わってソンクラーン祭りを開催する考えだと語り、現時点では期間中の集会会場外へ向けた大規模活動を計画していない事を示唆したが、政府側の暴挙に対してあらゆる手段で対抗する態勢はできていると語り政府を牽制する事は忘れなかった。

 また、タイコムが再度軍のコントロール下におかれた事に関しては、政府側がデモ隊が軍から押収した兵器類の返却及びデモ隊の引き上げを条件にピープル・チャンネルの放送再開を約束していたにもかかわらず、政府側は約束を反故にし機会を窺って再度軍に占拠させるという暴挙に出たと非難したが、同盟側の具体的な対抗措置に関しては、占拠している軍はいつでも押しかける事ができるデモ隊に備えておくべきであると語るに留め明らかにしなかった。

 更に、幹部に逮捕状が発行されている事に関しては、民主主義市民連合を見倣い集団での警察への出頭を検討しているとした上で、仮に出頭した場合は即座に保釈が認められ首相官邸に戻る事が許された連合の幹部と同様に我々に対しても集会会場に戻る事が許されるべきであると指摘した。

 一方、同盟幹部のアリスマン・ポンルゥアンローン氏は、選挙委員会のアピチャート委員長が、20日に民主党解党案件に対する結論を出すとの約束を翻して、そのような約束をした覚えは無いと発言している事に対して不快感を示した上で、民主党解党判断見送りの代償として同委員長が家族を国外に避難させる為の資金を受け取っていたのではないかと指摘した。

posted by Jean T. at 13:33| バンコク ☁| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

警察犯罪取締局に向けM79、人的被害は無し

 10日9:30迄に確認出来た各報道によると、同日未明バンコクのヂャトゥヂャック区内にある警察犯罪防止取締局の旧駐車場で爆発が発生したが、初期報道段階では人的被害は確認されていない。

 M79が犯行に使用されたと見られ、またこの爆発により旧駐車場エリアで進められている警察中央捜査局本部の建設作業に従事している作業員宿舎のトタン部分等が被害を受けた。

 前日には中央捜査局のスピサーン局長代行が同所で記者会見を開き反独裁民主主義同盟幹部や集会参加者に対する逮捕状が発行された事を明らかにしていた。


posted by Jean T. at 11:32| バンコク ☁| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

軍、タイコムを再度コントロール下に

 軍は9日23:00前迄に再度タイコム衛星通信センターを占拠し周囲一帯をコントロール下においた。

 現場に残留していた反独裁民主主義同盟のデモ隊との間の衝突は伝えられていない。

 尚、10日8:00過ぎ現在、この動きに対する同盟側の具体的な行動計画は発表されていない。

posted by Jean T. at 10:30| バンコク ☁| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

タクシン元首相、デマ報道のおかげでデマを楽しむ病になってしまったと皮肉る

 タクシン元首相は9日22:30前に反独裁民主主義同盟の集会会場と繋いで行われたビデオ演説の中で、あらためてガンの噂を否定した上で、デマによりデマを楽しむ病になってしまったと皮肉った。

 タクシン元首相は、自分がガンの化学療法により禿になったとの報道が為されている為、あえてそれを打ち消す為にビデオ演説を行う事にしたと語った上で、この様な報道のおかげでデマを楽しむ病になってしまったと皮肉った。

 その際にタクシン元首相は自分の髪の毛を引っ張りながら、化学療法により禿になったとのデマを打ち消した。

 また、タクシン元首相は、ピープルチャンネルの放送再開勝ち取りに触れ、大衆に危害を加えず一致団結姿勢や大衆に対する愛情を示した軍・警察を激賛した上で、彼らに対して大衆側に付きアピシット首相とステープ副首相を両者が共倒れするまで放置しておくべきであると呼びかけた。

 9日夜行われたビデオ演説は、タクシン元首相曰く自分の健康をアピールする目的で行ったこと、また回線の調子が悪かった事も手伝い、僅か5分間という異例の早さで終了した。

posted by Jean T. at 02:11| バンコク ☁| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

首相、タイコムの失策は同盟対策に一切の影響を与えない

 アピシット首相は9日22:00過ぎに放送された緊急特別放送の中で、同日発生したタイコムでの当局側の失策は政府側の非常事態宣言の本旨に則った任務遂行態勢に一切の影響を与えない事を強調した。

 アピシット首相は放送の中で、タイコムでの当局側の失策に対して国民が失望し傷ついている事を理解しており、また自分も同様な気持ちを持っている。しかし自分は失策により自分の支持に影響が出る事に対して失望しているのではなく法が問題を解決する事ができなかった事に失望している。しかし我々にはこの失策により怖じ気づいたり失敗する権利は無く、引き続き平和維持本部一環となって法の厳格な施行に臨み可及的速やかな問題に努めていく考えであると語った。

 更にアピシット首相は、我々には法律や政治体制を守る義務があるとした上で、我々が法の上に立って職務に邁進する事が勝利に繋がると確信していると語った。

posted by Jean T. at 02:07| バンコク ☀| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

偏向報道をしないことを条件に赤服テレビの再開を許してやると政府

 パニターン政府報道官代行は9日、反独裁民主主義同盟のデモ隊による強力な圧力に押されピープル・チャンネルの放送再開を許可した事に関して、あらためて非常事態宣言に則り歪曲情報の流布の抑え込みに取り組む方針に変わりはないとした上で、仮に今後も歪曲された情報が流布されている事が確認された場合は、再度非常事態宣言の主旨に則り必要な措置を講じることになると強気の姿勢を示した。

 しかし、ピープル・チャンネルを配信しているタイコム衛星通信センター前で警戒線を強いていた当局側の対応に問題があったと指摘されている事に関しては、当局側はデモ隊に対して段階的な措置を講じるよう心がけていたが、何らかの事情で現場レベルで混乱が生じた為、情勢を鎮静化する為に一時的な撤退を決定した。今後混乱が生じた原因について解明を進め今後の改善につなげる考えであると語った。

posted by Jean T. at 02:04| バンコク ☀| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ラーチャプラソンの警察病院前で警察とデモ隊が衝突

 9日17:00過ぎ、バンコクのラーチャプラソン交差点脇の警察病院前で、警察病院の敷地内のゲート付近に整列していた警察官と反独裁民主主義同盟のデモ隊との間で衝突が発生したが、最終的に警察側が撤退を決定し事態は収まった。

 その後、警察側が女性警察官をゲート前に配置した事に対抗して同盟側が僧侶を正面に配置するという「仏教社会的心理戦」を仕掛ける場面も見られた。

 その後パニターン政府報道官代行は、今回の警察側の動きが、ラーチャプラソン交差点を国民に戻すための任務に着手する為のものだった事を認めている。

posted by Jean T. at 02:00| バンコク ☀| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

レームチャバンの電源施設内で不発のM67が発見され回収処理

 各報道によると、9日朝、チョンブリー県シーラーチャー郡内にあるレームチャバン工業団地の電源施設内で不発のM67が発見され回収処理が行われた。

 前日深夜から未明にかけて何者かが道路から塀越しに投げ込んだと見られており、仮に爆発した場合は、少なくとも2つの変電装置に被害をもたらし、工業団地内への電源供給に影響を与えていたおそれがあったという。

 警察側は、情勢扇動目的と見て捜査を開始した。

posted by Jean T. at 01:57| バンコク ☀| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

フンセン首相、赤服テレビの衛星チャンネル使用を許可との指摘を否定

 東南アジア諸国連合首脳会議に首相代行として出席しているガシット外務大臣は9日、会議の合間にカンボジアのフンセン首相が自分のところに来て、自らがピープルチャンネルの放送配信の為にカンボジアの衛星チャンネルの使用を許可したとの反独裁民主主義同盟側の指摘は事実では無いと語っていた事を明らかにした。

 これに先立つ同日朝、同盟のワイポット・アーポンラット警察中佐が、フンセン首相がカンボジアの衛星チャンネルの使用を許可した事によりピープルチャンネルの放送を再開させる事ができたが、依然政府側による電波妨害に晒されているようだと語っていた。

 ガシット外務大臣によるとフンセン首相は、カンボジア国内の衛星チャンネルをタイ国内へ番組を配信する為に使用する事を許可する方針が無いことを確認すると共に、あらためて個人的な事情を2国間関係に持ち出すべきでは無いと語り関係改善に前向きな姿勢を見せていたという。

posted by Jean T. at 01:54| バンコク ☀| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする