2010年04月13日

国際人権団体、独立機関設置を支持 - 今こそ政治解決に向け動き出す時

 ニューヨークに拠点を置く国際人権団体Human Right Watch(HRW)のアジア地区責任者のブラッド・アダムス氏は12日付けで公開されたニュースリリースの中で、アピシット首相が約束した、政治的な思惑を背景にした暴力に対する中立的な調査を迅速且つ効率的に進めるための独立調査委員会の設置を支持した上で、10日に発生した衝突の当事者である政府と反独裁民主主義同盟は攻撃の中止を公約し、違法行為をおかした者に対する適切な捜査及び起訴を保障すると共に政府はピープルチャンネルや10局以上のラジオ局、36のWEBサイトに対する検閲を止めるべきであると訴えた。

 その上でブラッド氏は、たとえ市街戦が終了しても政治的な暴力はいつでも再発し得ると指摘した上で、暴力の再発を防ぐために今こそ指導的立場にある政治家達が政治的解決模索のために動き出すべきであると指摘した。

 また、独立機関による調査に関してはブラッド氏は、治安部隊に対する前例が無い調査を行う方針を示したアピシット首相は、調査を通して自らの意志と手腕が貫徹されていた事を証明するべきであると指摘すると共に反独裁民主主義同盟の幹部に対しては、犯罪を犯した者を司法の場に付す責任を彼らが負っていると指摘した上で、幹部は暴力を使用した時点で平和的活動と主張する事ができないという事を理解するべきであると指摘している。

 ブラッド氏は、タクシン元首相がサッカークラブ"マンチェスター・シティー"の買収に動いていた時に、同元首相を最悪の部類に属する人権侵害者と指摘しこの動きを非難した事でも知られている。

posted by Jean T. at 20:33| バンコク ☀| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アユッタヤーの高圧鉄塔2箇所が爆破、最悪の場合はバンコク中心部全域が停電

 各報道によると、13日未明、アユッタヤー県バーンパイン郡内を通るアジア・ハイウェー沿いにある約45m高さの高圧電線用鉄塔2箇所から爆発が発生し、それぞれの脚部の一部が損壊したが、幸い倒壊等による送電停止の事態は免れた。

 これまでの調べで合計6個のC4爆弾が犯行に使用され、1本目の鉄塔では仕掛けられた3発の内2発、2本目の鉄塔では仕掛けられた3発の内1発が爆発し、残りは不発だった事が確認されている。

 警察に通報した住民によると、未明に2回に渡る爆発音が聞こえた時点ではタイヤのパンクだと思い気にかけていなかったが、近くを通りかかって鉄塔の脚部で爆発が発生していた事を知り通報したという。

 タイ発電公社によると、仮に鉄塔の倒壊により送電が停止した場合、シーロムやラーチャプラソン交差点といったバンコク中心部全体が停電に見舞われていたという。

 警察側は、破壊活動のためにバンコクへの送電を停止させる意図が犯行の背景にあった可能性を含めて捜査を展開している事を明らかにした。

posted by Jean T. at 19:25| バンコク ☀| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

同盟、殺人容疑で首相を警察に突き出すための捕捉活動を開始

 反独裁民主主義同盟幹部のヂャトゥポン・プロームパン氏は12日、大衆を殺害した容疑でアピシット首相を警察に突き出すために、同首相の捕捉活動を開始する考えである事を明らかにした。

 この発言は、同日放送されたアピシット首相の緊急特別放送後に為されたもので、ヂャトゥポン氏は、同盟のデモ隊にテロ集団が紛れ込んでいるとする発言や、デモ隊や当局に死亡者を出した衝突の原因解明の為の委員会を設置するとする発言全てを受け入れる事ができないとした上で、政府とのあらゆる形での交渉を拒否すると共に引き続き解散要求の為の座り込み活動を展開するとした。

posted by Jean T. at 00:22| バンコク ☀| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

RS所属歌手宅の屋根にM79が命中、近所のch5副局長を狙ったM79の誤射か

 各報道によると、12日0:00過ぎバンコクのパヤータイ区ソーイ・プラディット15内で、何者かが撃ち込んだM79が国軍指令本部付医師宅の屋根に着弾、爆発し窓ガラスの一部等を損壊させたが、人的被害は無かった。

 RSプロモーションに所属する3人組姉妹グループの父親でもある医師によると、近所にある陸軍系テレビ局ch5副局長宅を狙って撃ち込んだM79が、方向を誤り自分の家の屋根に着弾したのではないかという。

 また、医師によると、爆発音が聞こえた時は変電設備が爆発したと思い気にかけていなかったが、その後外に出たときに爆発物が自宅の屋根上で爆発していたのが分かり警察に通報したという。

 尚、娘の1人は、0:00頃に固い物が屋根の上に落ちた音がしたため、外をチェックしたが、2枚の瓦が割れていた事が確認出来たが、屋内や家人に被害が無かったため気にかけずに眠り、翌朝になって近所の人から警察に通報したのかと聞かれて初めて爆発物が屋根で爆発していた事に気がついたと語っている。

 警察は、医師や家族がM79が撃ち込まれる様な係争を抱えていないこと、また近所にch5の副局長宅があることから、副局長宅を狙って撃ち込んだM79が方向を誤り医師宅に着弾した可能性が高いと見て捜査を開始した。

posted by Jean T. at 00:19| バンコク ☀| 政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする