2007年05月10日

南部情勢 (9日)

・9日朝、ヤッラー県ヤッハー郡内で、主に女性・子供で構成された住民約100人強が二手に分かれて道路を封鎖し、前日に発生した住民銃撃事件は当局側の仕業であると非難すると共に、早急に容疑者を逮捕するよう要求して座り込み抗議活動を開始。

・9日7:30過ぎ、パッターニー県サーイブリー郡内の病院前で、47歳の職員男性がバイクに乗った二人組に銃撃され死亡。

・9日午前、ヤッラー県内の複数箇所でグロンピナン郡内で逮捕された24人の容疑者の釈放を要求する座り込み抗議活動が展開されている事を受け、当局側は証拠不十分で釈放された12人を伴い住民達の説得にあたるが、住民達は説得を受け入れず全員の釈放が実現するまで座り込み抗議活動を展開する方針を確認。

・9日昼過ぎ、ヤッラー県ラーマン郡内で、バイクの二人乗りで路上を走行中だったイスラム系住民親子が何者かに銃撃され、41歳の父親が死亡し12歳の息子が重傷。

9日15:00前、ナラーティワート県ランゲ郡内で、路上の警戒作業にあたっていた軍関係者の車列の通過に会わせ爆発物が爆発し、7人(初期報道では4人)の軍関係者が死亡し複数人が負傷。実行グループは、軍関係者が所持していたM16等を強奪した上で路上に鋲を撒きながら逃走。

・9日16:30前、パッターニー県サーイブリー郡内で、バイクに乗った二人組が、路上を走行中だった小型トラックに乗っていた県土地改良局の職員3人に向け銃を乱射し、2人が負傷。

・9日18:00過ぎ、ナラーティワート県ルゥーソ郡内で、バイクで路上を走行中だった35歳のガムナンが、バイクに乗った二人組に銃撃され死亡。

・失踪したイスラム教弁護士の夫人としても知られるアンカナー・ニーラパイヂット女史(国家立法議会南部国境県問題調査検討委員会委員)は9日、南部国境三県域内で頻発している住民による抗議活動の背景に、依然地域の多くの住民が政府側から不当な扱いを受けているとの考えに固執している事があると指摘。特に非常事態令による逮捕状無しでの身柄拘束がイスラム系住民に対してのみ施行されているとの感情が強く、また当局側が容疑者の釈放に応じておきながら、約束が守られていない事が不満を爆発させる原因になっているとのこと。

posted by Jean T. at 02:00| 南部情勢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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