その上で同副幹事長は、下院議員の独立性を尊重し、その発言や投票を所属政党側が束縛する事を厳格に禁じた2007年憲法の精神が有効に作用した結果今回の様な連立政党側から野党側に票が流れるという現象が発生したと指摘した上で、今後も同様な現象が起こり得るとの考えを示した。
2008年01月23日
下院議長選出投票で連立与党の一部票がバンヤット氏支持に流れる
その上で同副幹事長は、下院議員の独立性を尊重し、その発言や投票を所属政党側が束縛する事を厳格に禁じた2007年憲法の精神が有効に作用した結果今回の様な連立政党側から野党側に票が流れるという現象が発生したと指摘した上で、今後も同様な現象が起こり得るとの考えを示した。
国家安全保障評議会が活動を終了
これは、新政府の誕生と共に国家安全保障評議会の役割が終了するとする2007年憲法の規定に則り22日の定例会議を最後に評議会の役割を終える事を確認したもので、今後は三軍の長同士の意見・情報交換の場として不定期に朝食会合を開くのみに活動を留める方針であるという。
またサンスゥン報道官は、22日に開かれた最後の会議の席上で、新政府と国家安全保障評議会間の和解推進の端緒にする上でも、タクシン前首相が現在持たれている嫌疑を晴らす為に早期に帰国する事が望ましいとの見解で出席者全員が一致した事を明らかにした。
下院議会、副議長2人もパラン党から
尚、第二副議長は無競争でパラン・プラチャーチョン党のアピワン・ウィリヤチャイ大佐が選出された。
下院議会、ヨンユット・ティヤパイラット氏を議長に選出
選挙委員会側は、下院議長就任準備の為に21日付けで副党首を辞職し、更に下院議長に就任した事に関係なくヨンユット氏が絡む総選挙期間中の票買収疑惑の調査を継続させる方針を確認しており、仮にクロと判定された場合は議員資格と共に下院議長としての資格を失い、更に党幹部(当時)だった人物が関与した選挙違反案件として党そのものの解党を問われる事にも繋がり得る事になる。
議会は下院議員中最高齢のチャイ・チットチョープ氏(79、パラン・プラチャーチョン党)が暫定議長を務め、選挙委員会により当選の確認を受けた477人の下院議員が出席した。
選出されたヨンユット氏は、上院議会の発足まで上院議長の職務を代行する国家立法議会のミーチャイ議長の手により国王の認証に必要な手続きに付され、認証後に正式に議長に就任する事になる。
* 電子投票ではなく用紙を使用した方法で投票を行った為にロン・カネーン・ラップ(秘密投票)という言葉を使用したようですが、実際は議長が各人に投票した議員の名前を読み上げていたようなので、実際には"秘密"投票ではなかったようです。
2008年01月22日
国の事を第一に考え連立参画を決断したとバンハーン氏
これは、今回の連立参画決定に対する批判の声が上がっている事について記者団から聞かれた際に語られたもので、バンハーン党首は、政治に空白を作らず、安定した政権を築き上げる事が国家を危機から救い、国家を前進させ、国際社会からの信頼を回復させ、経済を発展させる事に繋がるとの判断から連立参画を決断したとした。
また、バンハーン党首自身は、既に適切な人材が党内に数多くいると語り自身が大臣ポストに就く可能性を否定した上で、同党に4つから5つの大臣ポストが割り当てられる見通しになっている事に関しては、25日頃までに明確になるだろうと語るに留めた。
パラン党、議長・副議長候補を擁立しないよう民主党に要請
これは民主党側が、独自に元上院議長のマヌーングリット・キッティカチョーン少将を議長候補に、元党首のバンヤット・バンタッターン氏及び党執行幹部のチャルゥン・カンターウォン氏をそれぞれ副議長候補として擁立する方向で党内調整を進めている事を明らかにした事を受けたもので、チャオワリン氏によると、 国家一致団結体制の創成・国内和解推進の雰囲気作りをする上でも、円滑に議長・副議長指名を行い幸先の良い下院議会のスタートを切ることが重要なのだという。
尚、民主党側は同日午後に開かれた党幹部会議の席上で、元党首のバンヤット・バンタッターン氏を議長候補に、ガラヤー・ソーポンパニット女史を副議長候補に指名する方針を決定している。
一方、チャオワリン氏は、あらためて同党副党首のヨンユット・ティヤパイラット氏を議長候補として指名する方針を確認した。尚、2人の副議長候補に関しては、連立政党側から候補者の推薦がないことから、同様にパラン・プラチャーチョン党が推薦した候補者が選出される見通しになっている。
2008年01月21日
サマック氏、次期首相が防衛大臣を兼任する可能性を強く示唆
また、先にプゥア・ペーンディン党のスウィット党首を副首相に据える可能性が高いことを明らかにしていたサマック党首は、財務大臣候補としても名前が挙がっている元オーソーモートー(MCOT)社社長のミンクワン・セーンスワン氏を商務大臣に据える可能性が高いことを明らかにした。
尚、大臣候補者の人選に関しては、各連立政党の代表者による協議により絞り込まれる予定で、パラン・プラチャーチョン党側からはスラポン幹事長、ヨンユット副党首及び前首相の義弟のソムチャーイ副党首が交渉役に任命されている。
参考
前首相の義弟が内務大臣、前首相の代理人が防衛大臣を兼任する首相との噂
パラン党、タクシンのポチを下院議長候補に指名
パラン・プラチャーチョン党は20日、21日に開かれる議長選出の為の下院議会の際にタクシン前首相の忠実な配下として知られるヨンユット・ティヤパイラット氏を下院議長候補として指名する可能性が極めて高い事を明らかにした。
連立政党側は、第一党であるパラン・プラチャーチョン党が指名した候補を支持すると見られる。
現バンコク知事のアピラック・ゴーサヨーティン氏とチェンマイ大学の同期卒業組でもあるヨンユット氏は、首相秘書官だった2004年7月に、目安箱に寄せられた情報に基づいて武装警察隊を率いて実際には麻薬密造・取引とは関係していない民家を事前警告無しに銃撃させ、民家内外、特に冷蔵庫に多大な被害を与え、しかもそれを証拠品として差し押さえて以来ユット・トゥーイェン(スペル及び発音は違うものの差し押さえを意味するユットと同氏の名前のユットをかけ、更に冷蔵庫を意味するトゥーイェンを付け加えたもの)の異名で呼ばれるようになった事でも知られ、また天然資源・環境大臣だった2006年には、反タクシン派の民主主義市民連合の活動妨害の為に、管下の森林保護局や国立公園局の末端職員の動員に背後で関与していた疑惑も指摘されていた他、クーデター発生直後には、同じく前首相の忠実な配下だったネーウィン・チットチョープ氏等と共に一時身柄を軍側に拘束されていた事で知られる。
尚、二人の副議長候補に関しては、別途連立政党側と協議を行った上で候補者を絞り込む方針だというが、連立政党側が副議長ポストを要求していない為、副議長も同様にパラン・プラチャーチョン党所属の下院議員で占められる可能性が高いという。
参考
あてが外れた政治的人気取り作戦 (旧ページ)
(リンク先の2004年7月12日付けの記事をご参照下さい)
2008年01月20日
前首相の義弟が内務大臣、前首相の代理人が防衛大臣を兼任する首相との噂
尚、サマック党首によると、閣僚人事に関しては各連立政党の代表者が参加する専門委員会内で候補者の選定作業を行った上で、首相に指名されると見られる同党首が承認し決定される予定になっており、閣僚人事の枠組みに関しては15日以内に発表できる見通しであるという。
チューウィット氏、新政府を刺草の葉っぱ政府と命名
先にチャート・タイ党のバンハーン党首を有害なウナギに喩え痛烈に批判した同党元副党首のチューウィット氏は会見の場に、ウナギのヌメリとりや消臭に使用される棘がある刺草の葉とレモングラスの葉を用意し、新政権が誕生した今こそ不正直なだけでなくサマック党首に顔向けできず、社会の反応を恐れて連立政権発表記者会見の場にすら姿を見せなかったバンハーン党首の様なウナギを刺草の葉で捕まえながら消臭効果面で優れたレモングラスの葉で臭みを取っていく必要があると指摘し、バンハーン党首を震源とする危機的状況の招来を防ぐためにも今後も同党が政権内でポストを獲得した省庁を中心に政権の監視を行っていく意向を明らかにした。
更にチューウィット氏は、新政権内には真の友人も永遠の敵も存在していないとの指摘を引用しながら、新政権は刺草の葉だけで連立政党間の不協和音を抑え込まなければいけない綱渡り的な運用を強いられる事になると指摘した。
サマック党首、6党合同のしっかりした連立政権の誕生を宣言
下院議長及び同副議長選出後に開かれる首相指名の為の下院議会で、第一党であるパラン・プラチャーチョン党のサマック党首が首相に指名される見通しで、既に連立5党側も第一党が推薦した首相候補を支持する方針を確認している。
記者会見には、パラン・プラチャーチョン党のサマック党首の他に、プラチャラート党、プゥア・ペーンディン党及びルゥアム・ヂャイ・タイ・チャート・パッタナー党の三党からは党首が出席したが、チャート・タイ党はバンハーン党首の名代でサナン副党首が、マッチマーティパッタイ党はプラチャイ党首と対立が伝えられるアノンワン幹事長が出席した。
この記者会見に先立ってパラン・プラチャーチョン党のノパドン副党首が、少なくとも防衛、内務、法務、財務、商務の治安・安全保障関連及び財務関連5ポストを同党が要求する見通しである事を明らかにしていた。
また、下院議長候補としてタクシン前首相の忠実な配下としても知られるヨンユット・ティーヤパイラット氏の名前が取り沙汰されているが、嘗てヨンユット氏が所属していた事もある民主党のアピシット党首側は、票買収疑惑の渦中に依然置かれている同氏の指名を考え直すべきであると指摘している。
新政府は私利私欲の為のスタンドプレーに走ることなく信頼醸成に注力せよ
発言の中でアピシット党首は、政治的な対立の根源である私利私欲を捨て、山積している諸問題の解決や対立の解消に注力する事が、票を投じてくれた有権者の期待に応える事に繋がると指摘した。
一方、嘗ての同士であるチャート・タイ党のバンハーン党首が食事ミーティングを提案している事に関しては、同党首からの案内待ち中であると断った上で、申し出を快諾する意向を明らかにした。
2008年01月19日
最高裁、総選挙無効・パラン党解党要件の存在確認を求めた訴訟を棄却
最高裁判所側は選挙委員会が法律に則り期日前投票を実施したと判断し、また傀儡の判断に関しては、憲法249条に規定された選挙関連条項の範囲を超える、最高裁判所側に判断権限が無い事項であるとして、何れも棄却する判決を下した。
一方、本件訴訟を提訴したチャイヤワット氏は同日午前、民主党を離党した事を明らかにした。
その際、同氏は民主党の方針とは反する本件訴訟を取り下げなかったことで党側から離党圧力があった事を認めたが、同党のアピシット党首は特別な圧力は無かったと語り否定している。
参考
最高裁、総選挙自体の有効性を問う上訴を受理
民主党党首、党員による総選挙無効を求めた訴訟の取り下げを要請
バンハーン氏の娘、チューウィット氏を名誉毀損で訴える可能性を示唆
同女史によれば、チャート・タイ党が連立参画を決めたのは他に選択肢が無かった為で、公約の違反にはならないのだという。
また同女史は、首相指名ではルールに則りパラン・プラチャーチョン党のサマック党首の次期首相就任を支持する方針を明らかにした。
旧TITV職員200人が543番路線バス3台を借り切ってTPBSに応募
これは、前日にTITV閉局の一時凍結を求めた仮処分申請が行政裁判所により却下された事を受けたもので、同日朝には旧TITVの人事責任者が旧TITV職員の職務割り当て状況等を説明する書類を政府広報局のプラモート局長宛てに提出していた。
一方、同日朝にはタンマサート大学法学部出身の69歳の男性が一般管理部門職に応募する場面も見られた。
チューウィット氏、バンハーン氏をノンポリ政治家と非難
更にチューウィット氏は、バンハーン党首はチャート・タイ党が選挙スローガンに掲げた「真実主義、平等社会の実現」と全く逆の公約を実現させたと指摘した上で、プゥア・ペーンディン党内で最後までパラン・プラチャーチョン党との連立に難色を示していたと伝えられる同党のワッタナー党幹部会議議長及びプラチャー党最高顧問は、今回のことでバンハーン党首が語る「真実主義」の本当の意味を理解することができただろうと皮肉った。
チューウィット氏によると、19日に予定されているパラン・プラチャーチョン党主導の連立政権の枠組み発表の為の記者会見が行われる場所に出没し何らかのパフォーマンスを演じる予定だという。
2008年01月18日
TPBSが初放送
放映された番組はTPBSの暫定役員会メンバー5人が座談会形式で今後の局の方向性について語り合うというもので、14日24:00に放送を終了したTITVと同一のチャンネルで放映された。
尚、16日午後に判断が下される予定になっていたTITV閉局一時凍結の仮処分申請に対する判断は、17日に持ち越される事になった。
タクシンがタクシンの代理人の首相就任を支持
先に帰国したポヂャマーン夫人を通して、サマック党首の暴言癖が命取りになる可能性があると党関係者に懸念を伝えていたとも伝えられていたが、事実関係は確認されていない。
2008年01月17日
プゥア党がパラン党との連立を正式決定
プゥア・ペーンディン党は16日開かれた党会議の席上で、パラン・プラチャーチョン党が主導する連立政権へ参画する方針を正式に決定した。これにより民主党の単独野党がほぼ確定した。
尚、正式発表は別途チャート・タイ党と合同で行われる予定。
一方、スウィット党首は、同党最高顧問のプラチャー・プロームノーク警察大将が、公然とチャート・タイ党のバンハーン党首やタクシン前首相夫妻を批判したとの報道を否定した。
スウィット党首の発言に先立つ会議開始前にプラチャー警察大将が、共同歩調を取る約束を反故にし、自分勝手に連立への参画を決めマスコミ発表をしたバンハーン党首を非難する発言をしていた。
ネーション社、TPBSへ番組配給を行わない方針を確認
ネーション・マルチ・メディア・グループ傘下の番組製作配給会社ネーション・ブロードキャスティング社は16日、公共放送局TPBSの発足に原則支持を表明した上で、同局に対して同社が製作した番組の配給や番組の製作の請負を行わない方針を確認した。
これは、同社が所属するネーション・グループの編集主幹だったテープチャイ・ヨーン氏がPTBSの暫定局長に就任した事による利害の衝突を避ける為の措置。
尚、テープチャイ氏側は、透明・公正な任務遂行を担保する為に15日付けでネーション・グループを辞職すると共に10万株の所有株式を16日付けで売却している。